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2013年5月24日
■「iSAMU」宮本亜門×窪塚洋介
宮本亜門演出。窪塚洋介、美波、ジュリー・ドレフュス出演。イサム・ノグチを描いた舞台「ISAMU」が8月に上演されます。
舞台「iSAMU」は、日本人の父・野口米治郎とアメリカ人の母レオニー・ギルモアのもとに生まれ、
二つの戦争と時代の変貌の中を生きた彫刻家イサム・ノグチをめぐる物語。
1910年代、第一次世界大戦最中。イサムの原風景となった子供時代の記憶の断片を、幻想的なイメージで描く「幼少期のイサム:レオニー・ギルモアとイサム」。
1950年代前半。第二次世界大戦後の復興中の日本。芸術家としての成功、結婚を経て新たな芸術へ邁進していく姿を描く「そして日本へ:山口淑子とイサム」。
そして現代。9.11以降のニューヨーク。ひとりの日本人女性を中心に、時空を超えて影響を与えるイサムの精神を描く「レッドキューブ:一人の日本人女性とイサム」という3つの物語で描かれます。
舞台は、2011年に企画がスタート。
2011年11月にKAAT神奈川芸術劇場で公開リーディング、2013年1月にはサンポートホール高松でプレ公演を実施。
3年の期間を経て、いよいよ8月に本公演が行われます。
キャストは、主演となるイサム・ノグチ役を窪塚洋介。
イサムの妻で李香蘭こと山口淑子役を美波、母レオニー役をジュリー・ドレフュス。
その他、大森博史、犬飼若博、神農直隆、植田真介、天正彩が出演。
原案・演出は宮本亜門。
蜷川幸雄以外の演出作品には初めての出演となる窪塚洋介は、
「昔から気になっていたイサム・ノグチの役を、舞台で、しかも蜷川さん以外の演出家とやることになるとは思わなかったけど、フルに楽しみたい」とコメントしています。
パルコ劇場40周年記念 パルコ・プロデュース公演「iSAMU~20世紀を生きた芸術家 イサム・ノグチをめぐる3つの物語」は、
8月15日から18日にKAAT神奈川芸術劇場ホール、8月21日から27日にパルコ劇場、8月30日にサンポートホール高松大ホールで上演。
チケットは全席指定、東京公演が7,800円、神奈川公演がS席6,800円、A席4,500円(税込)で6月29日発売。
※追記:香川公演は全席指定、一般6,000円(税込)で6月21日発売。
※追記:
小島聖の出演が発表されました。現代のニューヨークに住み、人生の選択を迎えた女性役を演じます。
●「iSAMU~20世紀を生きた芸術家 イサム・ノグチをめぐる3つの物語」
日程:2013/8/15〜8/18 KAAT神奈川芸術劇場(神奈川)
2013/8/21〜8/27 PARCO劇場(東京)
2013/8/30 サンポートホール高松(香川)
原案・演出 :宮本亜門
脚本:鈴木哲也/宮本亜門
出演:窪塚洋介/美波/ジュリー・ドレフュス/小島聖/大森博史/犬飼若博/神農直隆/植田真介/天正彩
チケット:[神奈川][東京]
アフタートーク
8/16 14:00 出演:宮本亜門
関連企画
KAAT神奈川芸術劇場×横浜美術館 タイアップ講演 ~イサム・ノグチをめぐる3つの物語 「iSAMU」と彫刻家ノグチの仕事~
日程:2013/8/9 14:00~ 横浜美術館 レクチャーホール(神奈川)
定員:240名
参加費:無料 (講演当日12:00より 横浜美術館・総合案内にて整理券を配布)
出演:中村尚明/毛利美咲
進行:石井宏美
●サンポートホール高松主催「ISAMU」プレ公演
日程:2013/1/24~1/25 サンポートホール高松(香川)
主催:(公財)高松市文化芸術財団・高松市
企画制作:株式会社パルコ
演出:宮本亜門
脚本:倉持裕
出演:瀬川亮/大森博史/ヨシダ朝/森ほさち/神農直隆/岡田あがさ/植田真介
■映画「レオニー」 | 演劇ニュース
イサム・ノグチの母レオニー・ギルモアの生涯を描いた映画
※追記:
7月30日10時30分より草月会館にて製作発表が行われました。
<宮本亜門コメント>
イサムが残した草月会館で会見が出来る事を光栄に思います。僕とイサムの出会いは2001年に香川県のイサム・ノグチ庭園美術館に訪れた時です。彼の作品を見て、細部に至るパワーを感じたんです。ものづくりのパワーを感じ、彼が好きになりました。それで彼の舞台を作りたいと思ったんです。
私がやっているのは舞台芸術ですが、イサムのやっている美術はずっと形としてそこに残るもの。
その「残る」という事にジェラシーを感じることもありますが、そのものを作る人の気持ちが知りたくなって。
人の心を変えたいというのは演劇に近い。今回のこの舞台を通じて、イサムが名声やお金を目的にするのではなく、表現をし続けたパッションを知って頂けたらと思います。
窪塚くんはとてもピュアな人。今回僕は彼と一緒にどこまでもジャンプしたいと思っています(笑)
彼はとてもピュアで、彼ほどいろんな事をスポンジみたいに吸収して誠実に対応する俳優は珍しい。また彼は眼の中に炎を持っています。イサムは非常にクリエイティブで好き嫌いが非常にハッキリしていた。
そんな彼に窪塚さんのピュアさや純粋さは、とてもあってると思う。
<窪塚洋介コメント>
僕は高校生の時にファション誌でイサム・ノグチという名前を見て、存在を知りました。
34歳になってこういう縁で関わる事があるんだな、と思います。いろいろとイサムと親交のあった関係者の方や作品に触れて、今、イサムに近づいている状態なんですけど、今回の舞台で観客の皆さんとイサムの橋渡しになりたいと思っています。
イサム・ノグチをなぞるのではなく、彼が見ようとした景色、見ていた景色を僕が見ることが一番必要なこと。
イサムに逢った事がある人がたくさん残っている中で演じるのはとてもプレッシャー。
こういうのも含めて、今まで自分が考えた事や感じたことをぶつけて行かないと
出来ない役なので、毎日脂汗を書きながらがんばっています。
<美波コメント>
イサムと淑子は、お互いすごいコンプレックスを持っていて、私の想像を超えた人生を歩んできた2人が惹かれ合った時、心にズドン、とくるものがありました。
大変な過去があった分、淑子さんがイサムと一緒になったのが必然だったのだと、稽古をしていると日々感じています。
最初は淑子さんの映像を見て鏡の前で動きを真似したりしていたけど、今は、イサムといた必然性や大切な部分を表現しないとだめだと思い、日々稽古しています。
<ジュリー・ドレフュス コメント>
レオニーという役を与えてくれた亜門さんに感謝しています。毎日のように新しく良い意味で変わっていって、幼いイサムが成長するように私達の考え方も変わっていく、そんな楽しい稽古です。
今は、亜門さんがいろんなアイディアを持っていろいろと実験している段階。実際二人の中に何があるかは分からないから、残っているレオニーの手紙やイサムの母に関するインタビュー、脚本家や亜門さんのアイディアなど
色々ミックスしています。とても面白いです。
<小島聖コメント>
これまでイサム・ノグチの作品は、私の身近にありましたが、イサム自身の事はあまり知らずに生きてきたので、
この作品を通してイサムを身近に感じていけたらと思います。今回の舞台では3つのストーリーが交差するのですが、
この間、初めて通し稽古をしたとき、私の役はずっと舞台上にいるのですが、
それぞれの役のエネルギーをすべて受け止めてこの役は存在するんだと感じました。
※追記:
8月15日KAAT神奈川芸術劇場にて囲み取材、公開舞台稽古が行われました。
―本日、いよいよ開幕ですが、皆さん今の心境はいかがですか?
宮本:構想3年は長すぎましたね(笑)やっと幕が開くということで、興奮しています。イサム・ノグチというすごい人を題材に舞台を上演するというプレッシャーはありますけど、今回のキャストは天然の人が多くて(笑)、稽古場も明るくなるので助かっています。クリエイションというか何かを生み出すエネルギーがあるので、観ると「頑張ろう」と思える作品になったんじゃないかと思います。
小島:精一杯楽しみたいです。
窪塚:昨日完成しました(笑)
宮本:ギリギリまで台本を変えちゃったからね。ごめんね。皆さんには耐え忍んでいただいたので、すごくよく出来てますよ。
美波:稽古場だと真っ白な舞台でどうなるかわからなかったんですけど、劇場に来て実際に映像が入ったらすごかった!そういう意味でも昨日完成したって感じ。
ジュリー:ドキドキしてます。毎日のように何かが変わって、とてもチャレンジングな稽古でした(笑)
―今回、亜門さんとの初めてのタッグとのことですが、いかがですか?
窪塚:亜門さんとは初めて一緒に仕事をするんですけど、「iSAMU」という作品を超えたところで胸に響くような大きな言葉をくれました。毎回の公演を楽しんでいくスタンバイができました。上演時間は短いですけど、みんなの想いが詰まっているので、劇場で楽しんでもらえればと思います。
宮本:窪塚さんは出会う前と出会ってからの印象が全然違いました。すごくピュアで、優しい人です。真っ白なキャンバスのような状態で稽古場に来て、いろいろ受入れながら格闘してやってくれてます。
―イサム・ノグチのゆかりの場所にいかれたと伺いましたが。
窪塚:香川県にあるイサム・ノグチの庭園美術館や赤坂の草月会館、慶応大学の萬來舎に行きました。庭園美術館に行ったときに、「イサムさんの居たままになっています」と言われたんですけど、物がそのまま残っている状態というだけでなく、今でもイサムが母屋にいるような空気が残っていて、作品を残すことはできても、当時の空気まで残せるのはすごいなと、本当に情熱のある人だったんだと思いました。それを舞台上で体験できたらいいですね。
宮本:慶応パワー丼を学食で食べたんだよね。誰も財布を持っていなくて、窪塚さんが全部払ってくれたんです(笑)
窪塚:みんな、確信犯じゃないかと(笑)
─今回、窪塚さんをキャスティングした理由は?
宮本:窪塚さんは目が強いんですよ。この役は凡人にはできない役だと思っていて、芸術家には変な人が多くて、だからこそのイマジネーションが生まれるんだと思います。イサム・ノグチも目がすごいんです。世界を越えたところで活躍していて、こんなに熱を持ち続けられる人がいるんだ!という感じで、窪塚さんともどんどん行きましょう!と言ってるんです。
―最後に、意気込みをお願いします。
窪塚:今日から「iSAMU」が始まります。この作品でイサム・ノグチに触れてもらって、みなさんとイサム・ノグチの橋渡しができればいいですね。これは、みなさんとイサム・ノグチの出会いなので、この時代を生き抜くエネルギーをもらっていただけたらと思います。