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2013年2月15日
■カンパニー・フィリップ・ジャンティ「動かぬ旅人」
フィリップ・ジャンティ約6年ぶりの来日公演「動かぬ旅人」が5月にPARCO劇場で上演されます。
人間と人形が共存する独特の舞台作品や、多様なイメージを駆使し、どこにでもある素材と舞台空間に生命を吹き込む
フランスのアーティスト、フィリップ・ジャンティ(Philippe Genty)。
ダンス、演劇、マジック、人形、マイム...あらゆるジャンルを超えた総合芸術で、
日本では1988年「Desirs Parade いのちのパレード」で初公演。
1992年「漂流 Derives」からはPARCOが定期的に招聘、上演しています。
このフィリップ・ジャンティが主宰するパフォーマンス・グループ「カンパニー・フィリップ・ジャンティ」の
「動かぬ旅人」(Voyageurs Immobiles)が5月よりパルコ劇場で上演されます。
同作は1995年に初演され、1996年に日本公演も行われた演目で、今回は完全リニューアルで上演。
フィリップ・ジャンティ来日公演は2007年「Lands End 世界の涯て」以来約6年ぶりとなります。
作・演出はフィリップ・ジャンティ。
振付、共同演出はダンサーでフィリップのパートナーでもあるメアリー・アンダーウッド。
パルコ劇場40周年記念招聘公演 カンパニー・フィリップ・ジャンティ「動かぬ旅人」は、5月24日から6月5日にパルコ劇場で上演予定。
チケットは4月上旬発売予定。
その他、地方公演も予定されています。
※2013/3/8追記:
東京公演の初日が5月22日となりました。
「動かぬ旅人」は、5月22日から6月5日にパルコ劇場、6月6日に札幌市教育文化会館大ホール、6月8日から9日に大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。
チケットは全席指定7,500円(税込)で、東京公演が4月13日、札幌公演が3月30日、大阪公演が4月7日発売。
Photo by Pascal Francois |
●カンパニー・フィリップ・ジャンティ「動かぬ旅人」
日程:2013/5/22〜6/5 パルコ劇場(東京)
2013/6/6 札幌市教育文化会館(北海道)
2013/6/8〜6/9 森ノ宮ピロティホール(大阪)
作・演出:フィリップ・ジャンティ
共同演出:メアリー・アンダーウッド
音楽:アンリ・トルグ&セルジュ・ウッパン
チケット:[東京][北海道][大阪]
Blu-ray:動かぬ旅人 [Blu-ray][PARCO STAGE SHOP]
Blu-ray:11/10発売:動かぬ旅人 [Blu-ray][宝塚アン]
※追記:
11月9日22時よりWOWOWライブでの放送が決まりました。
5月30日PARCO劇場公演の模様を収録。
※2013/05/10追記:
日本人ファンを代表して、宮本亜門、森山未來、coba、増田セバスチャン、行定勲からコメントが届きました。
■宮本亜門(演出家)
フィリップ・ジャンティ久々の来日公演になるようです。これを見逃さないでください。観客は驚いて、笑って、楽しんで、そして不思議な世界へ連れて行かれる。舞台でしか、ライブでしか観られない興奮なんです。ぜひ劇場に足を運んで頂ければ、フィリップ・ジャンティの良さを存分に体感することができると思います。
■coba(アコーディオニスト)
「不条理」「不可思議」とってもユーモラスにそれを表現しますよね。人の夢とか想いとかそういうものがギューッと凝縮して詰まっている。そんなニュアンス・雰囲気がステージ全般に広がりますよね。とっても楽しみです。僕も必ず観にうかがいます。
■森山未來(俳優)
色彩感覚だったり遠近感だったり、夢の中というか、人の夢を見ているのに自分の夢を見ているかのような錯覚に陥るというか、すごく素敵な世界だと思います。出会うなら、いま出会ってもいいんじゃないかなと思います。
■増田セバスチャン(アートディレクター)
演劇を見に行くというよりは、一つの絵画を見るような感覚で観てほしいなと思います。人形劇だとか手品だとか美術装飾だとか演技だとか、そういったものが色んな複雑に絡み合って織り成す一つの絵画として観ると、すごく楽しめるんじゃないかと思います。
■行定勲(映画監督、舞台演出家)
「彼と同じ時代に生きる人は、必ず彼の作品を目撃するべきだと思う。」
※2013/05/17追記:
フィリップ・ジャンティよりメッセージ
Q:『動かぬ旅人』というタイトルについて説明していただけますか?本作を創作する際、イメージの発端となったものは何だったのでしょうか?
世界中を回った時、たくさんの砂漠を横切りました。私にとって砂漠の無限は時を止めたようでした。終末を見ることは叶わないだろうと思いました。自分探しの手段のひとつであったこの旅行で抱いた内なる感情は、自分は何も変わらない、その一方で自分が豊かになったと感じさせるものでした。この作品は砂漠の思い出の一部から作り上げたものです。そこは終末まで景色がかわりません。それは永遠の中で、徐々に失っていく内部の葛藤と対比するものです。タイトルは砂漠を走る「不動の旅人たち」を指します。縦横無尽に時空や妄想、争い、恥、怖れ、癖、夢、禁欲を超えていきます。登場人物たちが『動かぬ旅人』の砂漠を歩く間、彼ら自身が砂漠なのです。
Q:この作品を日本で以前に披露した時と今回では、何か違う点はありますか?
スペクタル全てが変化しています。大きな変化のひとつが歌の導入です。ひとりで歌う歌、みんなで歌う歌は、インディアンやアボリジニの民俗歌や時代にとらわれない新しい次元が広がる歌への冒険に導きます。タイトルも『動かぬ旅人(Voyageur Immobile)』は『動かぬ旅人たち(Voyageur Immobiles)』へと変貌を遂げました。
Q:作品を創るうえで、日本の文化に触発されたことはありますか?
自分にとって文楽はとても大切なものです。『石と砂』という作品の演出を手伝ったことがあります。三味線奏者、太夫、人形遣いの三位一体は動きを最大限に抑え、それが人形に価値を与えており、そこに私は魅了されるのです。
文楽は非常に現代的なものだと思います。
日本の作家では安部公房にも影響を受けましたが、村上春樹も高く評価しています。日本映画ではもちろん黒沢明監督の『赤ひげ』が大好きです。
Q:『動かぬ旅人』を観るにあたって、楽しむための何かヒントはありますか?
我々の仕事は人間の空想の追求からインスピレーションを得ています。人間はひとりひとりみんな違います。子どもと大人、そしてリアクションもひとりひとり違います。でも、この作品を観るにあたって、もし観客がファンタジーの世界へと入る覚悟があるのでしたら、たとえ夢の中のように、筋道は通っていなくとも、いろいろな物事との関係から現れたイメージの導線に素直に従ってください。そうすれば観客はこの作品を観ている間、思いがけない旅が出来るでしょうし、舞台の中に観客自身の想像力が反映された確かな何かを発見できると思います。