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2012年10月16日
■平田オリザ・青年団ドキュメンタリー映画「演劇1」「演劇2」
想田和弘監督が平田オリザと青年団に迫るドキュメンタリー映画「演劇1」「演劇2」が公開されます。
ナレーションや音楽を一切使わない「観察映画」と冠したスタイルでドキュメンタリー作品を送り出す想田監督が、
日本を代表する劇作家で演出家の平田オリザと、彼が主宰する劇団・青年団を取材。
4年の歳月と、300時間以上の映像素材から生まれた2部作が映画「演劇1」「演劇2」。
「演劇1」は、青年団の創作現場にカメラを向け「平田オリザの世界」を徹底解剖すると同時に、
「演劇とは何か」「演じることとは何か」を本質的に問いただす内容。
「俳優はまず内面を作ってそれを表現すべし」としたスタニスラフスキー・システムを否定し、
俳優の表面に現れる発話や動きしか問題にしない平田オリザ。
いわゆる芝居じみた台詞や発話、身振りなどはなく、
日常のように、俳優たちは時に客に背を向けて話すし、同時に複数の会話が進行したりもする...
映画はそんな青年団の制作現場に密着し、その哲学や方法論、組織論を描き出します。
上映2時間52分。作中には『ヤルタ会談』『冒険王』『サンタクロース会議』『火宅か修羅か』『東京ノート』が登場。
「演劇2」は、資本主義の現在社会で生き残るために、
平田オリザがどのような戦略を描き、どんな活動をしているのか追った内容。
「こまばアゴラ劇場」を拠点とする青年団は、約60人の俳優と約20人のスタッフが所属する大所帯。
しかし、観客の鑑賞体験を最大化するため、原則として200席以上の劇場では公演を打たず、スターシステムも採用しない同劇団。
助成金抜きには成立し得ない経済状況下、公的な芸術関連予算は縮小傾向。
平田オリザは、演劇が社会にとって必要不可欠であることを世に訴えるため、さまざまな活動を行います。
コストも時間もかかる超アナログな芸術である演劇は21世紀を生き残れるのか、演劇と社会、ひいては芸術と社会の関係を問い直します。
上映2時間50分。作中には『冒険王』『ヤルタ会談』『働く私』『砂と兵隊』『森の奥』『隣にいても一人 広島編』が登場。
「演劇1」「演劇2」は、10月20日(土)よりシアター・イメージフォーラムにてロードショーほか、全国順次公開。
●「演劇1」「演劇2」
公開:2012/12/20
配給:東風
監督・製作・撮影・編集:想田和弘
出演:平田オリザ/青年団・こまばアゴラ劇場の人々
チケット:[]
DVD:2013/12/21発売:演劇1・2 [DVD]
●書籍:演劇vs.映画――ドキュメンタリーは「虚構」を映せるか
発売:2012/10/19
出版:岩波書店
映画「演劇1」「演劇2」監督によるメイキング
平田オリザ、青年団俳優・スタッフ、岡田利規、宇多丸(ライムスター)などとの対話