広告

2012年7月20日

■坂東玉三郎・山本東次郎が人間国宝に

坂東玉三郎・山本東次郎が重要無形文化財の保持者として各個認定(人間国宝)されました。

文化審議会は20日、歌舞伎女方の坂東玉三郎、狂言の山本東次郎、
木工芸の灰外達夫、竹工芸の藤沼昇の4人を、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定するよう文部科学相に答申しました。

歌舞伎女形は1968年3月28日に重要無形文化財に指定されましたが、人間国宝・中村雀右衛門が今年2月に他界したことにより解除。
今回、復活指定されると共に、坂東玉三郎がその保持者として認定されます。

重要無形文化財の指定については、
『歌舞伎女方は、歌舞伎で女性の役に扮する男優のことで、男性が女性を表現するという特殊な事情のもとに独自の演技術を確立。
歌舞伎女方は芸術上特に価値が高く、芸能史上においても特に重要な位置を占め、歌舞伎を成立させる上で欠くことのできないものである』ということが挙げられ、
また坂東玉三郎は『伝統的な歌舞伎女方の技法を高度に体現し、時代物、世話物、新歌舞伎、舞踊と、
あらゆる分野の主要な女方の役々において、常に美と品格を備えた高い水準の演技を示すとともに、後進の育成や歌舞伎の振興にも尽力している。』ことが保持者の特徴として挙げられています。

坂東玉三郎は、9月は大阪松竹座「九月大歌舞伎」に出演。
9月28日から赤坂ACTシアターで「ふるあめりかに袖はぬらさじ」を上演。

一方、狂言は1967年に重要無形文化財に指定。
現在は保持者として茂山千作、野村萬、野村万作が認定されており、
今回はこの3名に加え、山本東次郎が保持者として追加認定される形となります。

重要無形文化財「狂言」については、
『狂言は、能と合わせて「能楽」と総称。いずれも、平安時代の猿楽を起源とし、それぞれ独立した芸能でありながらも、
同じ舞台で交互に上演され、互いに影響を与え合って発展。
能が仮面を多用する幽玄な歌舞劇であるのに対し、狂言は中世の庶民生活を主要な題材とする、写実的で笑いの要素の多い明朗洒脱な台詞劇として大成された。
芸術上特に価値が高く、芸能史上において特に重要な位置を占めるものである。』ということが挙げられ、
山本東次郎については『狂言の技法を高度に体現し、剛直、端正で品格を重んじる大蔵流 山本家の芸風を守りつつ、
天性の端麗さを加えた円転滑脱な独自の境地を確立するとともに、 後進の育成や能楽の振興にも尽力している。』ことが保持者の特徴として挙げられています。

関連する演劇・ミュージカルニュース

「坂東玉三郎・山本東次郎が人間国宝に」奥付

  • Posted : 2012年7月20日 18:49
  • Tag : /
  • Prev : « 東京芸術劇場リニューアル記念「東京福袋」
  • Next : ミュージカル「星めぐりのうた」中川晃教・山崎育三郎出演 »
  • Category : 演劇賞 | 演劇ニュース | シアターリーグ