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2012年3月15日

■栗山民也・中村又五郎が第62回芸術選奨を受賞

2011年度芸術選奨文部科学大臣賞の演劇部門は栗山民也・中村又五郎、同新人賞は今井朋彦が受賞しました。

芸術選奨は、芸術各分野において優れた業績を挙げた人や新生面を開いた人を表彰する文化庁の芸術賞。
62回目となる2011年度の芸術選奨は19名、新人賞は11名が選ばれました。

演劇部門で受賞したのは、演出家・栗山民也と歌舞伎俳優・中村又五郎。
栗山民也は2011年、井上ひさし作の「日本人のへそ」(こまつ座)と「雨」(新国立劇場)、
パム・ジェムス作「ピアフ」(シアタークリエ)という3作品を3劇場で上演。
それぞれの作品の持つ魅力を、出演者の個性を生かしながら見事に造形し、昨年の日本演劇界の大きな収穫になったと評されています。
中村又五郎は、9月新橋演舞場での三代目襲名披露で、
義太夫狂言「菅原伝授手習鑑」から「寺子屋」の武部源蔵と荒事の基本「車引」の梅王丸を演じ分け、芸域の広さを見せたこと、
特に初役の源蔵が高い評価になったと贈賞理由に挙げられています。

映画部門は、新藤兼人監督・脚本、豊川悦司・大竹しのぶ出演の映画「一枚のハガキ」のプロデューサー新藤次郎と、
角田光代の同名ベストセラー小説を映画化した「八日目の蝉」の監督・成島出が受賞。
舞踊部門は、「Shakespeare THE SONNETS」で複数の役柄を演じ分け、奥の深い人間観を表現したことに加え、
構成・演出も評価されたダンサーの首藤康之と、日本舞踊家の花柳寿楽。
また評論等の部門では、1970年代からの40年間に及ぶ歌舞伎評論等を集成した書籍
花とフォルムと -転換する時代の歌舞伎評論 1970-2010」を上梓した演劇研究家・中村哲郎と、
フランス革命の身体表象 ジェンダーからみた200年の遺産」の美術史学者・鈴木杜幾子が受賞しています。

そして大衆芸能部門では、アルバム「1969」で歌手の由紀さおりが受賞。
「1969」は、アメリカのオーケストラ「ピンク・マルティーニ」と組み、
「夜明けのスキャット」など由紀さおりがデビューした1969年の世界のヒット曲を収録したアルバム。
現在までに世界50カ国以上でCDやデジタルで発売・配信される成果を挙げています。

文部科学大臣新人賞は、演劇部門をダヴィッド・レスコの「破産した男」で俳優・今井朋彦が受賞。
抽象性のある膨大な戯曲言語をイメージ豊かに伝えたことが贈賞理由に挙げられています。
映画部門では、「エンディングノート」監督の砂田麻美、
放送部門では「それでも、生きてゆく」「さよならぼくたちのようちえん」などで脚本家・坂元裕二が受賞しています。


2011年演劇賞 | 演劇・戯曲賞
芸術選奨

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「栗山民也・中村又五郎が第62回芸術選奨を受賞」奥付

  • Posted : 2012年3月15日 17:03
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