演劇ニュース

世界三大映画祭の一つに数えられる第62回ベルリン国際映画祭(Berlin International Film Festival)。
9日にドイツのベルリンで開幕し、19日に授賞式が行われました。

今回はコンペティション部門に日本映画の出品はありませんでしたが、
フォーラム部門に、岩井俊二監督「friends after 3.11」、藤原敏史監督「無人地帯」、
舩橋淳監督「Nuclear Nation」など、日本から東日本大震災関連作品が選出。
その他にも同部門には、安藤サクラと井浦新(ARATA)出演「かぞくのくに」(ヤン・ヨンヒ監督)、
木村承子監督「恋に至る病」も出品されています。
その他日本映画では、パノラマ部門で荻上直子監督の「レンタネコ」、
ベルリナーレ・ショート(Berlinale Shorts)で泉原昭人監督「リリタアル」、川本直人監督「渦潮」が上映。

長編のコンペティション部門では、
イタリアのパオロ＆ビットリオ・タビアーニ兄弟(Paolo & Vittorio Taviani)が監督した
「シーザー・マスト・ダイ」(英題：Caesar Must Die)が最高賞の金熊賞に選ばれました。
同作は、刑務所でシェークスピア作品を演じる囚人の姿を描いた作品。

日本関連では、短編部門でアニメ映画「グレートラビット」(The Great Rabbit)が銀熊賞を受賞。
また「かぞくのくに」が、国際アートシアター連盟賞(CICAE賞)を受賞しています。
その他映画祭では、メリル・ストリープ(Meryl Streep)が長年の功績を讃えられ、名誉金熊賞を授与されています。

▼第62回ベルリン国際映画祭
金熊賞：「シーザー・マスト・ダイ」パオロ＆ビットリオ・タビアーニ監督
銀熊賞：審査員賞：「ジャスト・ザ・ウインド」ベンス・フリーガウフ監督
銀熊賞：監督賞：クリスチャン・ペツォルド監督「バルバラ」
銀熊賞：女優賞：ラシェル・ムワンザ「ウォー・ウィッチ」
銀熊賞：男優賞：ミケル・ボー・フォースガード「ロイヤル・アフェア」
銀熊賞：芸術貢献賞：ルッツ・ライテマイヤー「白鹿原」(White Deer Plain)
銀熊賞：脚本賞：ニコライ・アーセル、ラスマス・ヘイスターバング「ロイヤル・アフェア」
銀熊賞：特別賞：ウルスラ・メイヤー「シスター」
アルフレート・バウアー賞：「タブー」Miguel Gomes

短編部門
金熊賞：「Rafa」Joao Salaviza監督
銀熊賞：「グレートラビット」和田淳監督
DAADショートフィルム賞：「The Man that Got Away」Trevor Anderson監督
ヨーロッパフィルム賞：「Vilaine Fille Mauvais Garcon (Two Ships)」Justine Triet監督

※追記：
金熊賞受賞作「Caesar Must Die」が邦題「塀の中のジュリアス・シーザー」で、2013年1月26日に日本公開が決まりました。

●「塀の中のジュリアス・シーザー」
公開：2013/1/26
原題：Cesare deve morire
配給：スターサンズ/イタリア映画
監督：パオロ・タヴィアーニ/ヴィットリオ・タヴィアーニ
共同脚本：ファビオ・カヴァッリ
劇中戯曲：ウィリアム・シェイクスピア
出演：コジモ・レーガ/サルヴァトーレ・ストリアノ/ジョヴァンニ・アルクーリ/アントニオ・フラスカ/フアン・ダリオ・ボネッティ/ヴィットリオ・パレッラ/ロザリオ・マイオラナ
DVD：2013/8/24発売：塀の中のジュリアス・シーザー [DVD]