第37回放送文化基金賞 | 演劇ニュース

■第37回放送文化基金賞

テレビドラマ番組では「遺恨あり」が本賞、藤原竜也が演技賞を受賞。
「龍馬伝」「TAROの塔」「Mother」が優秀賞を受賞しています。

放送文化基金賞は、公益財団法人放送文化基金による、優れたテレビ・ラジオの番組を表彰する賞。
毎年、4月1日からの1年間に放送された番組の中から、優れた番組や人物などが選ばれています。

第37回放送文化基金賞のうち、テレビドラマ番組部門では、
2月にテレビ朝日で放送された藤原竜也主演のドラマスペシャル
「遺恨あり明治十三年最後の仇討」が本賞を受賞。
幕末から明治へと時代が転換する狭間で起きた武士の仇討ち事件を司法がどう裁いたか、
重いテーマを硬質なドラマに仕上げた力量が評価されると共に、
藤原竜也をはじめ主役・脇役の演技力も作品の完成度に大きく寄与したと評価されています。

優秀賞は、NHK大河ドラマ「龍馬伝」。
従来の大河ドラマの作風・映像を一変させたことが理由に挙げられ、主に演出や映像面が評価されての受賞の模様。

番組賞は、日本テレビ水曜ドラマ「Mother」、
NHK土曜ドラマ岡本太郎生誕100周年記念「TAROの塔」が受賞。
「Mother」は、今日的問題を扱った見応えある作品であり、オリジナル脚本の意図を陰影に富む映像で丁寧に描き、
リアリティのあるドラマとして成功していると評価。
同作は、第19回橋田賞で脚本の坂元裕二が橋田賞を受賞、
東京ドラマアウォード2010で優秀賞を受賞するなど、他のドラマ賞でも高い評価を獲得しています。
一方、松尾スズキ主演で岡本太郎の生涯を描いた「TAROの塔」は、
芸術一家の壮絶な人間関係にも果敢に挑戦した点が評価されたということです。

個別分野では、演技賞に「遺恨あり」の藤原竜也、「TAROの塔」の寺島しのぶ。
演出賞に「龍馬伝」の大友啓史が選ばれています。
また5月16日に逝去した児玉清が、1958年東宝映画の専属俳優としてデビュー以来の活躍により、放送文化の特別賞を受賞しています。

▼第37回放送文化基金賞【番組部門】テレビドラマ番組

本賞：「遺恨あり明治十三年最後の仇討」
放送：2011/2/26 21:00〜23:21 テレビ朝日
監督：源孝志
脚本：後藤法子/源孝志
原作：吉村昭「最後の仇討」（新潮文庫「敵討」収録）
出演：藤原竜也/松下奈緒/小澤征悦/吉岡秀隆/北大路欣也/戸田菜穂/芦名星/豊原功補/平泉成/松原智恵子/石橋蓮司
DVD：6/15発売：遺恨あり明治十三年最後の仇討 [DVD]
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優秀賞：大河ドラマ「龍馬伝」
放送：2010/1/3〜11/28(全48回)
演出：大友啓史/真鍋斎/渡辺一貴/梶原登城
出演：福山雅治/香川照之/真木よう子/近藤正臣/寺島しのぶ/谷原章介/高橋克実/蟹江敬三/倍賞美津子/筧利夫/青木崇高
DVD：NHK大河ドラマ龍馬伝完全版 DVD BOX-1