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2010年12月10日
■精華小劇場閉館
大阪の精華小劇場閉館が報じられています。
精華小劇場は、1995年に閉校した精華小学校の体育館を大阪市が約18,000万円かけて改装して造られた劇場で、2004年10月にオープン。
大阪市、(財)大阪都市協会、地元代表者、演劇関係者で構成される実行委員会が設けられ運営されてきました。
劇場は、精華小学校等の利用計画が決定していなかったために暫定的な事業として続けられていましたが、
財政難に苦しむ大阪市は、2007年に跡地を処分検討地リストに入れ、数年内の売却が決定していました。
そして9日の毎日新聞夕刊で「財政難の市が敷地の売却を進めるため」に
「精華小劇場来年3月末に閉館」との報道。
同劇場で5回公演した東京の「燐光群」を主宰する日本劇作家協会会長の坂手洋二さんは
「柔軟に運営されていた精華小劇場は、本当の意味での『僕たちの劇場』だった。
地面の上に建つ劇場空間が失われていく中、人が集まる場としても貴重だった」と指摘。
「大阪市は、ここで蓄積されたノウハウやマンパワーをもっと評価し、利用していかないともったいない」と話している。
劇場:さらば夢舞台 精華小劇場、来年3月末閉館-大阪・難波
坂手洋二は自身のblogでは
「OMS時代から脈々と続く、お上からの押しつけでない、演劇人たち手作りによる小劇場のあり方が、否定されてはならない。」とコメントしています。
そして9日の夕刻に、精華小劇場のblogでも経緯が伝えられています。
昨日(12月8日)、劇場を運営する「精華小劇場活用実行委員会」の平成22年度・第2回実行委員会が開催され、
その中で"報告事項"として、今年度末で劇場を閉館する旨が、大阪市から伝えられました。
その理由は、劇場がある元精華小学校校舎の持ち主である、大阪市の教育委員会から、来年度の利用許可申請がおりないため、とのことです
(精華小劇場は、教育委員会から毎年利用許可をいただいて運営していました)。
教育委員会が、来年度に利用許可を出さない理由については触れられておりません。後日、精華演劇祭実行委員会は、公式会見を開催の予定です。
開催の日程は未定ですが、決まり次第、またお知らせいたします。
精華小劇場blog / 精華小劇場 公式サイト
※2010/12/23追記
2011年3月31日をもって精華小劇場が閉館することが、
大阪市ゆとりとみどり振興局文化部文化振興担当より正式に発表されました。
同局は、劇場閉館後も精華演劇祭事業における成果を継承し、
さらに発展させていけるような舞台芸術振興事業を検討していきたいとしています。
※追記
2011年1月14日15時〜記者会見が行われ、Ustreamでの配信も行われます。