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2010年7月28日
■旧金毘羅大芝居が機械遺産に
旧金比羅大芝居(金丸座)の廻り舞台と旋回機能が、機械遺産に認定されました。
機械遺産は、日本機械学会が2007年に設立110周年を記念して設けられた制度。
2007年8月に第1回25件が認定、以降毎年数件ずつ選び、
10年間で計100件を認定する計画とのこと。
この機械遺産に、旧金比羅大芝居の廻り舞台と旋回機能(香川県)が選ばれました。
旧金毘羅大芝居は、1836年に完成した現存する中で日本最古の芝居小屋。
以前は「金丸座」と呼ばれていましたが、
1970年に国の重要文化財に指定され、このとき旧金毘羅大芝居へ名称を変更。
1972年より移築・改修工事が行われ、
1976年より現在の琴平町乙1241番地で竣工しています。
さらに、2004年には平成の大改修と呼ばれる耐震構造補強工事も行われ、
1985年に初演された「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は、
現在でも春の定期公演として上演されています。
機械遺産に指定された廻り舞台は、
総重量2〜3トン、直径7.3メートル、奈落では4人によって回転させる人力式で、
摩擦を減らし静かに回せるように「回転ゴマ」と呼ばれる、木製ベアリング機構が備えられています。
機械遺産の解説に拠ると、この旋回機構は現在の旋回座軸受の始祖ともいえるもので、
江戸時代におけるわが国の機械技術の優秀さを示しているものとのこと。
なお、今回の機械遺産では、
現存する世界最古級のメリーゴーランドである
としまえん「カルーセルエルドラド」、
現存最古の国産電気自動車「たま電気自動車」、
初期の自動改札機「オムロン自動改札機」などが認定を受けています。