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2010年2月23日
■ふるさときゃらばんが破産
劇団「ふるさときゃらばん」と関連会社の「ふるきゃらシネマ」が破産手続きを開始しました。
(株)ふるさときゃらばんは、
1983年10月、統一劇場から独立するかたちで誕生した
劇団「ふるさときゃらばん」を、1985年2月に法人化したもの。
演目はミュージカルものが多く、
村おこしなどに関連した地方公演が多かったのが特色。
近年は、中央省庁や地方自治体から助成を受けた公演を数多く行い、
道路財源でミュージカルが上演されていると
国会でも取り上げられるなど、世間でも大きな話題にもなっていました。
帝国データバンクが22日に速報した倒産情報に拠ると、
(株)ふるさときゃらばんは、資本金3100万円。
スポンサーからの支援に依存したビジネスモデルとなっていた中、
近年は地方自治体や公共団体の招待も減少。
2009年5月には債権者説明会を開催し、
金融機関からの支援を受けるとともに、本店移転や事務所閉鎖のほか、
出演者など従業員の雇用形態を契約社員へ変更するなどリストラに努めたものの、
支えきれず事業継続を断念したとのこと。
申請時の負債は、債権者約302名に対し約5億6400万円。
一方の(株)ふるきゃらシネマは、
2000年4月に映画「走れ!ケッタマシン〜ウエディング狂騒曲〜」の
制作・上演を目的に設立されたもので、
制作費約3億5000万円を費やした同作品は多額の赤字を計上するなど、
興業としては失敗に終わり、親会社に連鎖する形で破産申請に至ったとのこと。
同社の負債は、債権者約18名に対し約8300万円。
両社は、2月8日に東京地裁へ自己破産を申請、
2月17日に同地裁より破産手続き開始決定を受けたということです。
2社合計の負債は約6億4700万円。
破産管財人は野田聖子弁護士。