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2010年1月26日

■福岡シティ劇場休止

劇団四季は、2月から福岡シティ劇場での公演を休止することを発表しました。

これは、劇団四季代表の浅利慶太が会見を行い、明らかにしたもの。
劇団四季の福岡における公演は、ここ数年厳しい観客動員が続き、
しばらくの間ロングラン公演を休むという苦渋の選択になったということです。

福岡シティ劇場は1996年、福岡市博多区の複合商業施設「キャナルシティ博多」のシアタービル最上階に
劇団四季初の専用常設劇場としてオープン。
こけら落とし公演は、同年5月の「オペラ座の怪人」、
以後も「美女と野獣」「ライオンキング」などのロングラン公演が行われ、
13年間で延べ33作品、333万人の観客動員があったということです。

しかし、四季のニュースやマスコミの報道などに拠ると、
2007年に開幕した「マンマ・ミーア!」が予想外の不振で、同年は1億2千万円の赤字に。
2009年も、9月からの「ウェストサイド物語」が客席稼働率60.4%、「55ステップス」が58.8%、
今年1月に開幕した「コーラスライン」も35.3%と非常に苦戦が続いているということです。
福岡では、数年前にも客足が遠のいたことから撤退の噂が出ていましたが、
ついに本当になってしまったという感じでしょうか。

今後は、キャナルシティを運営する
福岡地所との賃貸契約が切れる今年3月一杯をもって常設劇場としての契約を終了、
公演としては上演中の「コーラスライン」千穐楽2月7日を区切りとし、
しばらくの間福岡シティ劇場での公演を休むことになるそうです。

来年春には新幹線も開通するということで、
劇場側からも来年4月に「キャッツ」の公演を要望されているそうですが、
コメントを見る限りロングラン公演の早期復活は困難な印象を受けます。
しかし、完全に撤退することはしたくないということで、
これまで通り九州ツアー公演も積極的に展開していく他、
夏には子どもミュージカル、秋には芸術性の高い作品の上演を目指したいとのこと。
なお、こうした窮状は福岡に限った話だということです。

福岡シティ劇場 次の公演は「美女と野獣」 | 演劇ニュース(2004/2)
劇団四季「ライオンキング」福岡公演千秋楽決定 | 演劇ニュース(2009/3)


※2010/02/07追記
浅利慶太代表が、福岡公演の今後についてあらためて会見を行ない、
存続を望む声が予想以上に大きかったため、夏までに5作品を上演することを発表しました。
しかし、これはあくまで暫定的な処置で、9月以降については白紙の状態だということです。

発表された福岡シティ劇場での今後の公演
4/01〜4/18 『クレイジー・フォー・ユー』(21回)
4/29~5/08 『エビータ』(8回)
6/20〜7/18 『春のめざめ』(29回)
8月の夏休み期間 子供のための無料招待公演

※2010/04/26追記
劇団四季は、福岡シティ劇場からの撤退を発表しました。
詳しくは劇団四季「福岡シティ劇場」存続を断念 | 演劇ニュース


劇団四季ソング&ダンス「55ステップス」
日程:2009/11/19〜1/03 福岡シティ劇場(福岡)

劇団四季コーラスライン
日程:2010/1/14〜2/7 福岡シティ劇場(福岡)

劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」
日程:2010/4/1〜4/18 福岡シティ劇場(福岡)
チケット:[4月]

劇団四季「エビータ」
日程:2010/4/29〜5/8 福岡シティ劇場(福岡)
チケット:[4月][5月]

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「福岡シティ劇場休止」奥付

  • Posted : 2010年1月26日 19:29
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