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2009年11月24日
■新型インフルで学校公演中止が増加
新型インフルエンザの流行で、学校公演が数多く休演になってしまっていることを、朝日新聞が記事にしています。
これは、11月23日付け朝日新聞
「新型インフル、児童劇団を直撃 公演中止続き、補償なし」という見出しの記事。
学校を回って子どもたちに芝居を見せる全国の児童劇団が経営危機に陥っている。
猛威を振るう新型の豚インフルエンザの影響で、学校から公演キャンセルが相次いでいるためだ。
補償がないケースが大半で、損害額が5千万円を超す劇団もあるという。
業界団体は国に支援策を求めている。
「児童劇団」と言えば、当然、子供が所属する劇団のことを意味するわけですが、
見出し及び1行目にある「児童劇団」は、
どうやら児童のための劇団という意味のようです。
校正するならば「児童演劇の劇団」もしくは「児童向けの劇団」といった辺りでしょうか。
「電話が鳴るとドキッとする」。
福岡市早良区に事務所がある劇団風の子九州の末広幸子さん(59)は徒労感をにじませた。
「1日1カ所はキャンセルの電話がある」新型インフルによる学級閉鎖や予防措置を理由にしたキャンセル数は
9月25日〜12月14日の公演で小中学校24校と保育園3園、
損害総額は11月19日現在で約880万円に上る。けいこ場にいた役者の山(さ)ン本(もと)佐助さん(47)は2日続きで公演が無くなり、「けいこくらいしかできない」。
中山由美さん(27)も「給料が心配」と顔を曇らせた。風の子は九州を含め全国に7劇団ある。風の子東京が今月12日に全体の被害をまとめたところ、
9〜11月分で154公演、損害額は約5300万円に達した。
劇団風の子は、老舗の児童演劇の劇団。
北海道・東北・東京・中部・関西・中四国・九州の7地域に劇団がある他、秋田にも小さな1班が存在します。
記事が意味しているのは、劇団風の子九州で約880万円の損失、
全国にある劇団風の子合計で約5,300万円の損失、と推測されます。
日本児童・青少年演劇劇団協同組合(児演協、69劇団加盟)には20日現在、
43団体から中止か延期が430件、1億3294万円の損害が報告された。
劇団員の年収は平均200万円程度。劇団の経営もぎりぎりだ。
児演協は損失手当ての道を探したが有効な方策を見つかっていない。
新型インフルによる経営悪化に対する緊急融資制度の適用対象に劇団を加えるよう中小企業庁に働きかけている。ピーク時の90年は児演協加盟劇団だけで小中高約9千校で観劇会があったが、
学校5日制導入後はカリキュラムがきつくなり、実施校は年々減っている。
児演協代表理事の大野幸則さん(60)は「これまでも困難だった劇団の経営と俳優の生活苦に重くのしかかる。
芸術教育の大切さも加味し、この苦境に補償を考えてほしい」と訴えている。
(井上恵一朗)asahi.com(朝日新聞社):新型インフル、児童劇団を直撃 公演中止続き、補償なし
中小企業庁は、新型インフルエンザで事業活動に影響を受けている中小企業者を支援するため、
元本返済猶予の推進、緊急保証などを公的金融機関に要請しています。
これは特定中小企業を対象にしたもので、対象企業のリストを見てみると、製造業など生活に密着した業種がほとんど。
当然ながら、融資や保証をすることはあっても、補償することはありません。
しかし、ここにも「有効な方策を見つかっていない」と、助詞の誤りがありますね。
これだけ拙い文章で言葉の誤りも多いとなると、最後の「補償」も「保証」の誤りなのかもしれない、と思えてきます。
だとすると、記事の内容もずいぶん変わってくる気がするのですが・・・