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2009年10月14日
■日本脚本アーカイブズ
日本放送作家協会が、テレビドラマなどの脚本・台本の収集・保存を薦めています。
1959年に創立され、今年で50周年を迎える日本放送作家協会(市川森一理事長)は、
これまで放送されたものの、散逸されていることが多い
テレビ・ラジオの脚本・台本を収集し、保管・管理するため、
2005年に日本脚本アーカイブズ特別委員会を発足。
同年、東京都足立区の「学びピア21」5階に日本脚本アーカイブズ準備室を設けるとともに、
文化庁「芸術団体人材育成支援事業」の支援を受け、日本脚本アーカイブズ実現に向けて活動しています。
これまでの広報などに拠ると、2006年末に13,000冊だった集められた台本・脚本は、
2008年末には25,000冊、現在は35,000冊ほどが収集されているとのこと。
現在は、東大の研究室と共にデジタル化の研究も進めており、
「現物保存」と「デジタル保存」の両面でアーカイブ化を進め、
いかに保管し、そして活用していくかを検討しているということです。
アメリカ・イギリス・フランスなどでは、台本の保管施設があるそうで、
将来的には日本でもセンターを作って公開し、
脚本を学ぶ人が閲覧したり研究に利用したりできるようにすることを目指すとのこと。
しかし現在は、予算はもちろん、収集・管理に携わる手もボランティア頼りで足りていない上、
出演者やスタッフが廃棄することによって、時間が経つと共に脚本が失われていくことが危惧されています。
アーカイブズ準備室では、脚本・台本を持つ関係者に対し、
棄てる前にぜひ一報をと呼びかけていますので、過去の放送台本が眠っている方は是非。
なお、脚本アーカイブズでは脚本・台本を「預かる」のではなく「寄贈」していただいているということです。