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2009年7月20日
■映画「アマルフィ 女神の報酬」
日本シナリオ作家協会が、18日に公開された映画「アマルフィ 女神の報酬」において、
脚本家のクレジットが表示されていないことに抗議する声明を、
製作統括のフジテレビなどに送付したそうです。
声明では、「アマルフィ」は、 上映される映画本編のほかにポスターやホームページなどにも一切、 脚本家の氏名の表示がなく、
「事情のいかんを問わず、我々は重大な疑義と強い憤りを覚える。 一刻も早く表示を行うことを切望する」としている。この映画を製作したフジテレビ広報部によると、脚本は、原作者の作家、
真保裕一さんと西谷弘監督が担当したが、
「一人で書き上げたわけではないと、それぞれが表示を辞退したので、協議して入れないことにした」と話している。
脚本家名ない「アマルフィ」に作家協会抗議 : 読売新聞
映画「アマルフィ 女神の報酬」は、真保裕一の小説を原作に、
監督:西谷弘、エグゼグティブプロデューサー:亀山千広、
企画・プロデュース:大多亮というフジテレビのドラマメンバーによって
フジテレビ開局50周年記念として製作された映画。
会見での大多亮のコメントに拠ると、フジテレビの製作した映画史上最も高額の製作費が投入された作品。
なお、ミュージカル「オペラ座の怪人」クリスティーヌ役でもおなじみの
ソプラノ歌手サラ・ブライトマンが本人役で出演していることも話題です。
しかしスタッフの欄を見ると、たしかに「脚本」のクレジットはなし。
映画に限らず舞台演劇などを考えても、非常に珍しい事態となっています。
通常、脚本を担当したのであれば、連名であってもクレジットされるべきであり、
またされたいものでもあると思うのですが、いったいどういう理由で辞退したのでしょうか。
脚本を担当したとされる西谷弘と真保裕一は、監督と原作でのクレジットはあるものの
自分たちが思い描くシナリオにならかったなど、脚本家としてクレジットしてほしくないと思う、
何かしらの理由があったということなのでしょうか。
一般に映画においては、監督・俳優・出演者などに比べて脚本家がフィーチャーされることが少ないですし、
原作と比較しても、重要度が低く見られている面は否定できない感があります。
その上、どんな事情があるにせよ、クレジットさえないというのは、脚本家の地位などのためにも看過することはできない
というのが、日本シナリオ作家協会の言いたいことなのかもしれません。
●アマルフィ |
●アマルフィ~サラ・ブライトマン・ラヴ・ソングス~ |
●「アマルフィ 女神の報酬」
公開:2009/7/18
配給:東宝/日本映画
監督:西谷弘
原作:真保裕一
出演:織田裕二/天海祐希/戸田恵梨香/佐藤浩市/大塚寧々/伊藤淳史/小野寺昭/平田満/佐野史郎/中井貴一/サラ・ブライトマン/福山雅治
DVD:アマルフィ 女神の報酬