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2009年7月 2日
■本谷有希子・戌井昭人が第141回芥川賞候補に
第141回(2009年上半期)の芥川賞・直木賞候補作が発表され、
劇団本谷有希子の本谷有希子「あの子の考えることは変」、
劇団鉄割アルバトロスケットの戌井昭人「まずいスープ」が、芥川賞候補に選出されました。
日本語を母国語としないイラン人女性であり、4月に文学界新人賞を受賞したイラン人のシリン・ネザマフィが
芥川賞候補に選出されたことがマスコミ報道を独占していますが、
演劇界からも2人芥川賞候補にノミネートされています。
本谷有希子は、第135回(2006年上半期)にも
「生きてるだけで、愛」で芥川賞候補となっており、今回が2度目の同賞候補。
ノミネートされた「あの子の考えることは変」は、
5月7日発売の「群像」6月号(講談社)に掲載された新作小説。
戌井昭人(いぬいあきと)は、文学座を経てパフォーマンス集団・鉄割アルバトロスケットを旗揚げ。
これまでに小説も何作か発表しており、ノミネートされた「まずいスープ」は
2月7日発売の「新潮」3月号に掲載された作品。
また、直木賞候補作には、「ゆれる」「ディア・ドクター」の映画監督で脚本家の
西川美和「きのうの神さま」も選出されています。
※追記
「あの子の考えることは変」が2009/7/30講談社より、「まずいスープ」が2009/10/1新潮社より、
それぞれ単行本として刊行されました。
●まずいスープ |
●あの子の考えることは変 |
▼芥川賞候補
磯崎憲一郎「終の住処」(新潮6月号)
戌井昭人「まずいスープ」(新潮3月号)
シリン・ネザマフィ「白い紙」(文學界6月号)
藤野可織「いけにえ」(すばる3月号)
松波太郎「よもぎ学園高等学校蹴球部」(文學界5月号)
本谷有希子「あの子の考えることは変」(群像6月号)
▼直木賞候補
北村薫 「鷺と雪」(文藝春秋)
西川美和「きのうの神さま」(ポプラ社)
貫井徳郎「乱反射」(朝日新聞出版)
葉室麟 「秋月記」(角川書店)
万城目学「プリンセス・トヨトミ」(文藝春秋)
道尾秀介「鬼の跫音」(角川書店)
※2009/7/15追記
第141回芥川賞・直木賞の選考会が催され、
芥川賞は磯崎憲一郎「終の住処」、直木賞は北村薫 「鷺と雪」に決定しました。