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2009年6月 8日
■古浄瑠璃300年ぶり上演
古浄瑠璃「越後国 柏崎 弘知法印御伝記」が、300年ぶりに新潟で上演されました。
現在、浄瑠璃といえば
1600年代後半に竹本義太夫が完成させた、いわゆる「文楽」、
つまり義太夫節の人形浄瑠璃が有名ですが、
この義太夫節以外(以前)の浄瑠璃を「古浄瑠璃」と言います。
この古浄瑠璃のうち、1685年に発表されたものの、
1692年にドイツ人医師エンゲルベルト・ケンペルが台本を海外に持ち出してしまった
「越後国 柏崎 弘知法印御伝記」(こうちほういんごでんき)が、
物語の舞台である新潟県柏崎市で300年ぶりに復活上演されました。
県内有志でつくる「越後猿八座」の旗揚げ公演で、約300年ぶりの復活上演。 3時間半の長丁場を約400人が見守った。柏崎で道楽を繰り返していた主人公が、長岡市寺泊地区の西生寺で即身仏になるまでの一代記。
一座18人は元プロ2人を除き舞台経験がなく人形も手作り。昨年1月から練習に励んできた。万感込めた三味線語りに人形が生き生きと躍り、オオカミが飛び出すなど荒々しい場面や、
幽霊がしっとりと登場するなど緩急ある舞台。
三味線担当で同座主宰の越後角太夫さん(58)=新潟市=は「全舞台をやり終えて幸福感に包まれている」と笑顔で語った。
新潟日報
今回上演に至ったのは、1962年に英ケンブリッジ大で教壇に立っていた
鳥越文蔵・早稲田大名誉教授が大英博物館に保管されていた原本を偶然見つけ、
2007年に日本文学研究者ドナルド・キーンから越後角太夫が台本の存在を聞いた事がきっかけになったとのこと。
新潟日報の写真を見てもなんとなくわかると思いますが、
1体の人形を3人で操る文楽と違い、この古浄瑠璃は1体を1人で操っています。
その他、猿八座の活動や古浄瑠璃については
三味線の越後角太夫のblog「弘知法印御伝記」を上演する越後猿八座の活動に詳しいです。
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