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2009年5月21日
■ウィーン国立歌劇場が無料で劇場中継
ウィーン国立歌劇場が、劇場の外に巨大なスクリーンを設置し、無料で劇場公演の模様を生中継する試みを開始します。
オーストリアのウィーンにある世界的に有名な歌劇場の1つで、
2002年からは小沢征爾が音楽監督を務めていることでも知られるウィーン国立歌劇場。
1869年5月25日のモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」がこけら落とし公演で、今年創立140周年を迎えます。
ウィーン国立劇場は19日、140周年記念事業の一環として、劇場の外に巨大なスクリーンを設置し、
無料で劇場生中継を行うことを発表したと、AFP通信が伝えています。
同報道に拠ると、スクリーンはLED製、50平方メートルのサイズで、
歌劇場に隣接するカラヤン広場(Herbert-von-Karajan square)に設置。
5〜6月と、9〜10月の間に、50〜60作品の中継を計画しているとのこと。
初めての中継は5月24日の日曜日で、ゲーテの恋愛小説「若きヴェルテルの悩み」を
ジュール・マスネ(Jules Massenet)が歌劇化した「ウェルテル」(Werther)。
劇場の創立記念日となる翌25日には、モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」のガラ・パフォーマンスを中継予定ということです。
日本でも、いわゆるパブリック・ビューイングという形で、
劇場公演の模様を映画館やスタジアムなどで観覧できるものが増えてきましたが、
劇場がスクリーンを設置し、しかも無料でというのは世界的に見てもかなり画期的な試みではないでしょうか。
歌劇場のディレクターであるイオアン・ホーランダー(Ioan Holender)は、
観光客やオペラファンのための試みと話しており、文化やファン層を拡大するための一歩ということなのかもしれません。