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2009年4月 4日
■劇場の子供料金
演劇・ミュージカルの学割・子供料金に関して
劇団四季が、今月20日から京都劇場(京都市下京区)で上演中の人気ミュージカル「夢から醒めた夢」に大人より半額の「子ども料金」を導入している。 たくさんの子供たちに生の舞台を体験してもらい、ミュージカルに関心を持ってもらうのが狙いだ。通常、舞台に近接するS席は9000円で大人、子供ともに同額だったのに対し、「子ども料金」は3歳以上小学6年生以下の子供について、半額の4500円にした。
劇団四季によると、会員向け前売り券、一般向け前売り券ともに「発売初日は約4分の1が子ども料金の予約だった」。2月28日までの上演期間中も子供料金を積極的にアピールし、集客の底上げにつなげたい考えだ。
「【劇団四季】京都劇場の公演で「子ども料金」導入」:イザ!
劇団四季では、この「夢から醒めた夢」に限らず、
例えば「ライオンキング」東京公演では、S席大人¥9,800に対し子供は¥5,000、
A席なら大人¥8,000、子供¥4,000と子供料金を設定。
さらに、バルコニー学生席も用意し、大学生以下の学生なら¥2,500から観劇できるようにしています。(バルコニー学生席は当日要学生証)
演劇・ミュージカル界では子供料金があることはごく稀で、この四季の価格設定は珍しいケース。
新潟のりゅーとぴあが「演劇ジーンズシート」を設定し、
中学生から大学院生を対象に、自主事業の公演チケットを最大50%offで販売したり、
劇団がジーンズシートや学割チケットを設定していることもありますが、全体から見るとそれは本当にごく一部に感じられます。
けれどもショー的な公演では、子供料金が設けられているものもけっこうあります。
例えばシルク・ドゥ・ソレイユでは、中学生以上が一般料金で、
一般S席¥11,500のところ、小学生以下は¥7,500という公演がありましたし、
マッスルミュージカルでは、S席¥7,800のところ、同じく小学生以下が子供料金で¥5,500という公演があります。
舞台などのライブでは、席を用意する以上、大人でも子供でも主催者側にとってはまったく同じですから、
子供料金の設定は純粋な値引きとなり、客単価が下がることになってしまいます。
しかし、欧米では学割や子供料金の設定があるのはもちろん、
当日まで売れ残ったチケットはディスカウントされて販売されるなど、舞台を安く観る方法も定着しています。
現状でも収益を上げることが難しい演劇やミュージカルにおいて、チケットの値段を安くしろというのは困難な話だと思いますが、
子供や学生にも手が届く料金で芸術鑑賞ができる仕組みを作っておくことは、
客層の広がりにもつながると思われますし、引いては後々の業界の発展にもつながるのではないでしょうか。
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