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2009年3月 1日
■映画「ダウト-あるカトリック学校で-」
2005年にトニー賞とピュリッツァー賞をダブル受賞した、
舞台劇の名作「ダウト」が映画化され、3月7日から公開されます。
「ダウト-あるカトリック学校で-」(Doubt)は、ジョン・パトリック・シャンリィ(John Patrick Shanley)の戯曲を元に、
2004年11月23日にオフ・ブロードウェイで開幕。
2005年3月にはブロードウェイのウォルター・カー劇場(Walter Kerr Theatre)へ進出、
2006年7月まで525公演のロングランを記録した、舞台劇の名作。
2005年トニー賞では作品賞をはじめ、ダグ・ヒューズ(Doug Hughes)が演出賞、
チェリー・ジョーンズ(Cherry Jones)が主演女優賞、アドリアーニ・レノックス(Adriane Lenox)が助演女優賞を受賞。
さらに、ピュリッツァー賞の戯曲部門も受賞するなど、この年のストレート劇演劇賞を独占しています。
物語の舞台は、1964年ニューヨーク・ブロンクスにあるカトリック学校。
厳格な校長シスター・アロイシスは、進歩的で人望の厚いフリン神父が、
学校で唯一の黒人生徒と不適切な関係をもっているのでは、と「疑惑(Doubt)」を抱きます。
新米教師シスター・ジェイムズの目撃談によって芽生えた「疑惑」は、
次第にシスター・アロイシスの心を支配していく・・・
フリン神父の弁明は、若いシスター・ジェイムズの疑惑を払拭させるものだったものの、
シスター・アロイシスは、疑惑を妄執のような確信へと変えてしまいます。
果たして、すべてはシスター・アロイシスの妄想なのか?それとも「疑惑」は真実なのだろうか・・・という物語。
この「ダウト」が、作者のジョン・パトリック・シャンリィ自身の手で映画化されました。
主演のシスター・アロイシス役は、
現在大ヒット中の映画「マンマ・ミーア!」にも主演しているメリル・ストリープ(Meryl Streep)。
相手役となるフリン神父役は、映画「カポーティ」でアカデミー賞主演男優賞を受賞したフィリップ・シーモア・ホフマン(Philip Seymour Hoffman)。
若いシスター・ジェイムズ役をエイミー・アダムス(Amy Adams)、
黒人生徒の母親役を、「キング・へドリー二世」で
2001年トニー賞助演女優賞を受賞しているヴァイオラ・デイヴィス(Viola Davis)が務めます。
出演者は子役を除くとほぼこの4名だけで、いかにも舞台劇を映画化したという印象の人間ドラマが展開されるのですが、
脚本も演技も完璧と言える出来映えで、非常に素晴らしい映画に仕上がっています。
それを裏付けるように第81回アカデミー賞では、脚色賞にジョン・パトリック・シャンリィ、
メリル・ストリープが主演女優賞、フィリップ・シーモア・ホフマンが助演男優賞、
エイミー・アダムスとヴァイオラ・デイヴィスが助演女優賞にノミネート。
イギリスの第62回アカデミー賞でも、ヴァイオラ・デイヴィスを除く3人が同賞にノミネートされるなど、
4人の出演者全員が映画史に残るような演技で魅せています。
舞台の名作を映画化し、成功した素晴らしい作品なので、ぜひご覧ください。と言いたいところなのですが、
残念なことに公開される劇場が非常に少なくなっています。
たしかに、派手なところがまったくない会話劇ではありますが、
英米のアカデミー賞にもこれだけノミネートされている作品。
もう少し公開館が増えてくれると良いのですが・・・
ダウト-あるカトリック学校で- (c)2008 Miramax Film Corp All rights reserved. 3月7日(土) TOHOシネマズ シャンテ/Bunkamuraル・シネマ他全国ロードショー |
●「ダウト-あるカトリック学校で-」
公開:2009/3/7
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ/アメリカ映画/105分
劇場:スガイシネプレックス札幌劇場(北海道)
チネ・ラヴィータ(宮城)
TOHOシネマズ シャンテ(東京)
Bunkamura ル・シネマ(東京)
川崎チネチッタ(神奈川)
伏見ミリオン座(愛知)
梅田ガーデンシネマ(大阪)
京都シネマ(京都)
シネリーブル神戸(兵庫)
シネマクレール(岡山)
サロンシネマ(広島)
ソラリアシネマ(福岡)
監督:ジョン・パトリック・シャンリィ
原作:「ダウト-疑いをめぐる寓話」
出演:メリル・ストリープ/フィリップ・シーモア・ホフマン/エイミー・アダムス/ヴィオラ・デイヴィス
DVD:ダウト ~あるカトリック学校で~
●オフィシャルサイト
■ダウト映画化 | 演劇ニュース(2007/5)