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2008年11月23日

■オフ・オフ・ブロードウェイの苦しい現状

アメリカの情報誌varietyが、オフ・オフ・ブロードウェイの苦しい現状を伝える記事を掲載しています。

ニューヨークはマンハッタン、大劇場が集うミュージカルのメッカ・ブロードウェイ。
それより小さい規模である、数百人程度の規模の劇場をオフ・ブロードウェイ、
さらに小規模、数十人程度の劇場をオフ・オフ・ブロードウェイと言いますが、
劇場の集まるウエスト・ビレッジとミッドタウンにあるオフ・オフ・ブロードウェイ劇場の25%以上が、
ここ5年間の間に閉鎖してしまったと、米varietyが報じています。

記事に拠ると、現在も500ほどの小さなシアター・カンパニーが活動しており、
昨年は常時使われている175の劇場で1,700の作品が上演されましたが、
経済的な障害が取り除かれない限り、他の劇場も打撃を受けそうだということです。
原因は単純に近年の不況で、助成などに頼らざるを得ない小劇場演劇界において、
劇場主は年間12万ドルもの賃貸料を支払えるのか、といったことが最大の要因の模様。
Off Off Broadway scene suffering - Variety

景気が悪くなると、まずこうした娯楽産業に影響が出るのは必然であり、
またやむを得ないことでもあると思いますが、
25%以上の劇場が閉鎖とは、ちょっと尋常ではない感じがしてしまいますね。
日本でもミュージカルなどの人気などにより、ここ数年の舞台の興行収入や観客動員は伸びを示していましたが、
さすがに今年は減少という結果が出るのでしょうね。

しかしアメリカではこの夏以降、このオフ・オフ・ブロードウェイだけではなくブロードウェイでも、
「For Colored Girls Who Have Considered Suicide When the Rainbow Is Enuf」
「Godspell」など、公演予定だった作品が公演中止となるニュースが流れています。
これらブロードウェイの大作は、いろいろ知り得ない事情もあるのでしょうし、
単にお金の問題だけではないのだと思いますが、最近耳目に触れる経済ニュースなどとも併せ、
どうしても不安を感じてしまうニュースではあるような感じがします。


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「オフ・オフ・ブロードウェイの苦しい現状」奥付

  • Posted : 2008年11月23日 02:28
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