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2008年10月 3日
■日本が舞台、タイミュージカル
タイ発のニュースサイトnewsclip.beに
「日本が舞台、タイミュージカル」という記事が掲載されています。
欧米以外の演劇事情は、私もほとんど知らないのですが、
インターネットというのは本当に便利ですね。
タイ・ミュージカルのレヴュー記事がありました。
日本語総合情報サイト@タイランド「newsclip.be」というタイ情報サイトの、
「タビクリ」というコーナーで、山野ぐりという方の署名記事です。
バンコクに新しくオープンしたRachadalai Theaterで上演中のミュージカル「絵の裏(カンランパープ)」が好評だ。8月21日から9月13日までの予定に、9月後半に14公演、そして10月後半に8公演が追加された。
いくら好評とはいっても過度な期待は抱かず、「タイ人が描く日本に違和感を覚えるか見てみよう」という意地の悪い動機を抱えて会場に向かったが、後ろ向きの期待は見事に裏切られた。休憩を挟んで約3時間、全く飽きさせず、最後まで純粋に舞台を楽しめた。タイに長い私は、タイの演劇界がここまでレベルアップし、チケットを買ってそれを観に来る観客がいるということに、一種の感慨のようなものすら感じた。
戦前の日本を舞台に展開するストーリーは、留学生のノッポンと、政略結婚で結ばれた年上の政府高官の夫と共に訪日中のギラティ王女の間に生まれた淡い思いを巡って展開する。原作は著名作家シーブラパーの名作で、邦訳(「絵の裏」)も出ている。タイでは今まで何度か映画化されるなど、知名度の高い作品だ。
●日本が舞台、タイミュージカルの実力は?|タビクリ|newsclip.be
シーブラパー「絵の裏」(Behind the painting)は、タイ文学を代表する名作とのこと。
日本を舞台にした物語ということながら、
私はこの原作もミュージカルのことも知りませんでした。。。(不勉強ですみません)
翻訳本は、amazonなど多くの書店では中古のみの扱いでした。
映画の方は、2001年に製作されているようです。
この記事の文中にもありますが、ミュージカル「絵の裏」は、
公演のほとんどに英語、もしくは日本語の字幕がつけられて上演されてるとのこと。
オフィシャルサイトで見てみると、
マチネは字幕なしで上演されているようですが、
ソワレは英語字幕3公演・日本語字幕1公演・字幕なし1公演くらいの割合の模様。
トータルで見ても、半分以上の公演で海外客向けの字幕が付けられて公演が行われているわけで、
こちらの方にも、私は驚きを感じてしまいました。
日本では、国立劇場や国立文楽劇場で字幕に対応している他、
歌舞伎ではイヤホンガイドなどもありますが、
伝統芸能以外の演劇やミュージカルでは、
海外客に対応しようという試みをほとんど耳にしない感じがします。
10年ほど前、鴻上尚史が舞台に字幕を付けることで悪戦苦闘している
エッセーを読んだ記憶がありますが、
それだけ演劇界で慣れない作業だということですよね。
演劇やミュージカルというと、アナログでローカルなイメージがつきまといますが、
これからの時代、日本ももっとオリジナル・ミュージカルを創り、
海外客に対応していくことも考えなければならないような気がします。
特に、日本語はほとんど日本のみで使われている言語なのですから、
こうした字幕などの設備は大切なことになってくるのではないでしょうか。