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2008年10月26日
■第21回東京国際映画祭
今年も10月18日〜26日までの9日間、東京国際映画祭が開催され、
最優秀の東京サクラグランプリは、セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督の「トルパン」が受賞しました。
21回目となる東京国際映画祭(Tokyo International Film Festival)は、
六本木ヒルズと渋谷のBunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場などで開催されました。
最終日となる26日にはクロージング・セレモニーがBunkamuraオーチャードホールで行われ、
各賞が発表されました。司会は、例年通りジョン・カビラと久保純子。
なお、セレモニーの模様はインターネット生中継されたのに続き、
現在もオンデマンド配信されています。
コンペ部門の最高賞である東京サクラグランプリは、
ドイツ・スイス・カザフスタン・ロシア・ポーランドの合作である「トルパン」が受賞。
審査員長を務めたジョン・ヴォイドによると、満場一致での結果だということです。
また監督を務めたセルゲイ・ドヴォルツェヴォイは最優秀監督賞も併せて受賞し、2冠を達成しています。
その他の受賞結果は下記のとおり。
なお、今年新たにエコロジーをテーマした作品を対象とした「TOYOTA Earth Grand Prix」が新設され、
スペインの公害反対を訴えるコメディ「フェデリコ親父とサクラの木」が受賞しました。
また、2004年の第17回に創設された第5回黒澤明賞は10日に発表されており、
ロシアのニキータ・ミハルコフ監督と中国のチェン・カイコー(陳凱歌)監督が受賞を果たしています。
日本映画では、16年前に大阪の小学校で実際に行われた授業を元に創られた映画
「ブタがいた教室」が、コンペの観客賞とTOYOTA Earth Grand Prixの審査委員賞を受賞。
「自分たちで育てたブタを食べるか、食べないか」という議論を巻き起こした出来事で、
映画では妻夫木聡が初の教師役に挑んでいます。
●「ブタがいた教室」
公開:2008/11/1
配給:日活/日本映画
監督:前田哲
原作:「豚のPちゃんと32人の小学生-命の授業900日」黒田恭史
出演:妻夫木聡/大杉漣/田畑智子/池田成志/清水ゆみ/大沢逸美/ピエール瀧/近藤良平/戸田菜穂/原田美枝子
DVD:ブタがいた教室
●第21回東京国際映画祭
▼コンペティション部門
・東京サクラ グランプリ:「トルパン」(セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督)
・審査員特別賞:「アンナと過ごした4日間」(イエジー・スコリモフスキ監督)
・最優秀監督賞:セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ監督「トルパン」
・最優秀女優賞:フェリシテ・ウワシー「がんばればいいこともある」
・最優秀男優賞:ヴァンサン・カッセル「パブリック・エナミー・ナンバー1(Part1&2)」
・最優秀芸術貢献賞:「がんばればいいこともある」(フランソワ・デュペイロン監督)
・観客賞:「ブタがいた教室」(前田哲監督)
▼アジアの風部門
・最優秀アジア映画賞:「私のマーロンとブランド」(フセイン・カラベイ監督)
・スペシャル・メンション:「陽もまた昇る」(チアン・ウェン監督)
「ムアラフ-改心」(ヤスミン・アハマド監督)
「生きていく日々」(アン・ホイ監督)
▼「日本映画・ある視点」部門
・作品賞:「buy a suit」(市川準監督)
・特別賞:岸部一徳「大阪ハムレット」
▼TOYOTA Earth Grand Prix
・「フェデリコ親父とサクラの木」(ホセ・アントニオ・キロス監督)
・審査員賞:「ブタがいた教室」(前田哲監督)
・特別賞:「ミーアキャット」(ジェームス・ハニーボーン監督)
▼黒澤明賞
・ニキータ・ミハルコフ監督
・チェン・カイコー監督