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2008年8月 1日
■「ぴあ」矢内社長インタビュー
夕刊フジが、矢内廣「ぴあ」社長へのインタビュー記事を掲載しています。
ぴあは08年3月期に25億円の最終赤字に転落。 本業でもうける力を表す営業損益も17億円の赤字、営業活動による現金収支を示す営業キャッシュフローもマイナスだった。 業績悪化の原因は、今年1月に導入した新しいチケット販売システムに不具合が出て、1−3月期のチケットの取扱高が前年と比べて70%まで減少したこと。
主力のチケット事業が一時的とはいえ落ち込んだため、財務状況も悪化した。 08年3月期の有価証券報告書をみると、純資産の金額は18億円。 これは前の期の45億円の40%の水準だ。 ぴあが金融機関から協調融資(シンジケートローン)を受ける際に、 「純資産の金額が前年度の75%を下回らない」との条件(財務制限条項)が付けられており、08年3月期の財務状況はこれに抵触していた。
このため、有価証券報告書のなかで「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況がある」とのリスク情報を開示。 監査法人も監査報告書のなかで同様の注記を付して、投資家に注意を促した。
ぴあの株価は敏感に反応し、2月25日に1812円の年初来高値を付けていたものが、 7月1日にはほぼ半値の982円まで急落。現在は1000円台で推移している。
夕刊フジ(2008/7/23)
チケットぴあは、昨年末にシステムを停止し、
年始より新システムに移行したもののトラブルが相次ぎ、大きなダメージを負っています。
チケット販売はどんどんネットに集約されてきている昨今ですが、
逆に言えば、興行主催者も簡単に直接販売できるようになってきており、
実際そうした販売方法が増えている感じがします。
ぴあの現在のチケット取扱高は「前年比100%近くまで戻っている」ということですが、
仮に健全な経営状態であっても、
今後に向けて何か明るい材料が必要なくらいなのかもしれませんね。
さらに大胆な人員削減にも乗り出した。 5月に30歳以上の従業員を対象に希望退職者を募集。 4月1日時点の社員数311人の約3割にあたる90〜100人の応募を見込んだが、実際に応募したのは77人だった。 事業に必要な一部社員は慰留するため、9月末に退職するのは77人を下回る可能性が大きいという。5月中旬には、約100人の部長以上の幹部社員全員に「自分の進退を矢内社長に預ける」という内容の進退伺に署名させ、矢内氏が預かった。
複数の幹部にはその後、退職するよう通告したという。主力事業の業績回復策についてはこう説明する。
「たとえばマドンナのコンサートのチケットを取った人に、CDやDVD、写真集、Tシャツもありますと誘導すると何割かの人たちが購入してくれる可能性が十分ある。
チケットしか提供していなかった今までの事業構造を変える」
文面から察するに、社員311人のうち、約1/3にあたる100人が
部長以上の幹部社員ということですよね。
ちょっと頭でっかちなバランスのように感じますが・・・
さらに、進退を社長に一任するということは、
社長のYes manばかりになる恐れもあるような気がするのですが、どうなのでしょうか。
また、業績回復に物販を挙げていますけれど、
それこそ競争が激しく、価格競争になっている感のあるジャンルですし、
なにかぴあで買うメリットがないと厳しいような気がします。
ぴあは、これまでもいろいろなものに手を出し、事業を拡張してきた印象がありますが、
それらはどうなったのでしょうか。
経営再建策では、出版・情報事業は縮小することを発表しています。
■ぴあが経営再建策を発表(2008/5/18)
■チケットぴあ障害で販売停止期間延長(2008/1/3)
■チケットぴあがシステム移行(2007/12/3)
●チケットぴあ