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2008年7月 4日
■韓国ミュージカル2
朝鮮日報が「韓国で相次ぐミュージカル上演不許可騒動」という記事を掲載しています。
韓国紙・朝鮮日報が5月8日付けで、
韓国における欧米ミュージカルのリメイク上演に関する記事を掲載しています。
簡単に要約すると、
韓国映画「ワイキキ・ブラザーズ」を舞台化したミュージカルと、
ブロードウェイ・ミュージカル「アニー」の韓国版が、
最近になって、共に上演不許可の通知を受け取ったということです。
6月7日から15日まで、国立劇場内のヘオルム劇場では『新行進!ワイキキ』が上演される。『ワイキキ・ブラザーズ』を手がけた制作会社ソウル・ミュージカル・カンパニーが、映画の著作権を持つMKピクチャーズから今年3月に「公演不許可」の通知を受けたため、タイトルを変えて上演するのだ。
MKピクチャーズ側は、「はじめは"素晴らしい試み"と考え、無償で公演を許可したが、その後は当社との話し合いもないまま再公演が行われたため、信頼が崩れた。また、将来当社がミュージカル『ワイキキ・ブラザーズ』を制作するという考えもある」と話している。一方のソウル・ミュージカル・カンパニーは「原作者に対する礼儀・処遇が足りなかったという過ちは認めるが、作品の価値を高めたことについては、ミュージカルの役割が大きい。このまま埋もれさせてしまうのは惜しいため、映画のカラーをなくし上演することにした」としている。
「韓国で相次ぐミュージカル上演不許可騒動 上」
「韓国で相次ぐミュージカル上演不許可騒動 下」
「ワイキキ・ブラザーズ」に関しては韓国国内の話で、
どうやら権利絡みのトラブルといった感じです。
一方の「アニー」は、上演権を得たアメリカの著作権管理会社が
「ツアーメンバーを組んでアジア公演を行う計画がある」ということで、
公演の不許可を通知してきたとのこと。
韓国を含むアジアツアーを行うのならば、日本が外れることは考えにくいところですが、
日本では今年も例年通り日本版アニーが上演されています。
日本では、韓国ほどアニーの人気が高いわけではないことを考えると、
上演権に関する金額の問題なのかな、という邪推をしてしまいますが、
実際のところはどうなのでしょうね。
近年は韓国でもミュージカルが非常に人気で、
年間上演数170作・約200億円の市場があると言われていますが、
そのうち8割以上が韓国国内で創られたオリジナル作品とのこと。
一方、日本で上演されているミュージカルは、
ブロードウェイやウエストエンドの作品ばかりで、
日本オリジナルはどうみても半分にも満たないですよね。
日本のミュージカル界で三強と言われる
四季・宝塚・東宝のうち、劇団である四季と宝塚は創作にも励んでいますが、
肝要の東宝に、オリジナルを創る意欲が見えないのが残念に感じます。
むしろ最近は韓国ミュージカルの来日公演や翻訳上演の方が目立ち始めており、
日本のミュージカル業界の将来を考えると、不安にさえなってしまいます。