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2008年7月25日
■伝統芸能「関心ない」が41%
gooリサーチと読売新聞による共同企画調査[トピQ・ネット調査]で「伝統芸能について」調査しています。
調査は、gooリサーチが6月26〜30日に実施、全国の10〜30歳代の男女536人が回答したもの。
まず、関心のある伝統芸能(複数回答)を聞くと、「落語」の36%が最も多く、「歌舞伎」29%、「邦楽(三味線、琴、尺八など)」26%、「日本舞踊」17%などが続きました。ただ、「とくにない」も41%に上り、関心度は今ひとつのようです。
同じ選択肢から、この1年間に舞台やテレビ、DVDなどで実際に鑑賞したものを複数回答で選んでもらうと、関心度と同様に「落語」が23%でトップでした。しかし、そのほかの選択肢はすべて1割を切り、2位の「歌舞伎」「邦楽」も各7%にとどまりました。「とくにない」は65%に上りました。たとえ関心があっても、実際に鑑賞するまでにはなかなか結びつかないようです。
日本の伝統芸能をこれからも「守り続けていくべきだ」と答えた人は81%に達し、「すたれてしまっても仕方がない」は10%と少数派でした。
●7/11読売新聞夕刊
●[トピQ・ネット調査]伝統芸能について
伝統芸能を守るべきと考える人は81%と大半を占めますが、
自分自身が関心を持っているかというと、そうでもない人もたくさんいるということですね。
また関心を持っていても、年に1度も(テレビなどでさえ)鑑賞していない人も
これまたたくさんいるということで、ちょっと不思議な調査結果という感じがします。
これは、よく言われる「演劇は敷居が高い」「一度見てみたいが機会がない」という辺りが大きいのかもしれません。
学校の授業で伝統芸能に親しむ機会を「増やした方がいい」という回答が60%ありますし、
何かしら鑑賞の機会を設けることができれば、若年層にもファンを増やすことができそうな感じですよね。
また、男女別のデータでは、「落語」「講談・浪曲」以外は、女性の方が関心があるという回答を多く寄せており、
舞台は女性ファンの方が多いという印象を裏付けています。
特に伝統芸能になると年配の方が多いのは、観劇はお金も時間もかかるため、
労働年齢の人たちには親しみづらいという面が大きそうな気がします。
舞台は生で見るもの、というこだわりもありますが、
やはりテレビやDVD、ネット配信など、気軽に見られる入口を増やしていくことが、ファンの拡大には不可避なのかもしれませんね。