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2008年4月22日
■演劇子役の就労規制
東京新聞が"「演劇子役の就労規制」 笘篠和馬くん"時間の壁"「寂しい」 現状のルールに不満"
という記事を掲載しています。
演劇子役の舞台出演時間の規制について考えるパネルディスカッションが7日夜、日本外国特派員協会(東京都千代田区)で開かれた。
パネリストとして時間延長を求めている演劇団体代表や法律、労働の専門家のほか、子役も出席。
「僕たちの将来のため、たくさんの人々に考えてほしい」と思いを語った。
「僕は九時までに劇場を出なくてはなりません。公演途中で劇場を後にするのはとても寂しい」
こう訴えたパネリストの一人、笘篠和馬くん(12)は、二〇〇六年に劇団四季のミュージカル「ライオンキング」で主役の幼少期を演じた。
出番は第一幕のみ。「勉強などは(出演していない)第二幕中にやります。
週一回の出演だから、友だちとも遊べます」と"文芸両道"をアピールすることも忘れなかった。
東京新聞 2008年4月9日
東京新聞は2月にも子役と労働法に関する記事を掲載しており、
けっこうこの問題に注目しているようです。
今回は安食美智子の署名記事で、このディスカッションのことを伝えています。
■演劇子役に労基法の壁(2008/2/15)
内容的には前回のものと大差ありませんが、
ディスカッションに、子役として実際に舞台に立っている笘篠和馬
(エリザベート・ルドルフ役、ライオンキング・ヤングシンバ役)が参加しており、
直接現場の子役の声が聞けたのは大きいような気がします。
有名タレントや世襲である歌舞伎の子役、スポーツ選手など、代替性が低いことを理由に労基法の適用外とされるケースもある。
演劇団体側は、午後十時までの延長を求めると同時に、有名タレントなどとの扱いの差にも疑念を持っている。
この日のディスカッションは、午後十一時までとするドイツなど、欧米と日本との子役を取り巻く状況の違いに関心を持った特派員協会側が働きかけて実施した。
有名タレントらが労基法の適用外であることに福井さんは、「長時間の労働で強制・搾取の危険性があるのは、むしろそういうタレントの方。本末転倒だ」と疑問を投げかけ、
笘篠くんも「有名人なら(夜間出演も)平気というけど、僕たちは一年以上もけいこしている。そんなのなくしてほしい」と訴えた。
「演劇子役の仕事を許さないというのは一種の差別。まもなくサミットも開かれるのだから、政治経済のみならず他の分野も先進国の仲間入りをしてほしい」とコメントしたのは、ドイツ人ジャーナリストのゲプハルト・ヒールシャーさん。
一方で「演劇子役にも機会を与えるべきと思うが、子どもにとっては大変なことでもある。セーフガードが必要」という声も聞かれた。
前回のニュースでも書きましたが、
テレビタレントなどでも許されているのに、舞台の子役が許されないという差と、
諸外国とこれほど差がある、というのが大きな疑問であり問題のような気がします。
ディスカッションに参加した笘篠和馬が演じている
ルドルフやシンバは作品のメインキャストで、代替性が低いのは当然と思えるのですが、
なんで舞台はこれほど軽視されるのでしょうね。