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2008年4月 1日
■ラジオ名人寄席
玉置宏が司会を務めるNHK「ラジオ名人寄席」が、他番組音源を無許可放送したことが問題となっています。
NHKは3月28日、ラジオ番組「ラジオ名人寄席」2月10日の放送で、
以前TBSが収録、「早起き名人会」にて放送した落語を無断使用するミスがあったことを発表しました。
無断使用されたのは、1987年にTBSが放送した
1974年に東京・鈴本演芸場で行われた8代目林家正蔵「大仏餅」の高座。
番組は司会を務める玉置宏の所蔵する作品の中から、NHK制作分や著作権処理が済んだ作品に限って放送していたつもりのようで、
玉置宏から提供されたテープには著作権処理に必要な「レコード番号」が記されており、
それに基づいて著作権処理したものの、その番号は別の正蔵作品集のものだったとのこと。
この事件で、玉置宏は番組を降板。
NHKは4月6日から、別の番組を放送する予定ということです。
3月31日には、TBSラジオ「早起き名人会」の元プロデューサーで演劇評論家の川戸貞吉が記者会見を行い、
確認しただけで無断資料は18本あり、100本を超える可能性をも指摘。玉置宏を強く批判していました。
玉置宏は、日本芸能実演家団体協議会(芸団協)の理事、
日本司会芸能協会の会長、横浜にぎわい座の館長を務めています。
今回の件で横浜にぎわい座館長辞任を表明したものの、横浜市から慰留を受けて撤回。
このことも批判されて然るべきだと思いますが、
普段、著作権や著作隣接権に関して啓蒙活動を行っているはずの芸団協理事が
自ら同法違反を犯しているというのはどうなのでしょうか。
また、相変わらず杜撰な管理のNHKも当然問題ですが、
それよりも、こうした落語番組まで個人の音源に頼られているということの方が気になるところです。
※2008/4/17追記
音源の無断利用は、文化放送からも少なくとも8本あったことがわかったそうです。
また、元TBSのプロデューサーは無断で使用されたと思われる140本のリストを公表、
TBSと文化放送以外にも、ニッポン放送、テレビ朝日、テレビ東京から無断利用の疑いがあるということです。