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2008年2月17日
■道路財源でミュージカル
14日の衆院予算委員会で、道路特定財源でミュージカルが上演されていることが明らかになり、
冬柴国土交通相は「過大だという評価ならやめさせる」と述べました。
これは、2月14日の15時42分から衆議院予算委員会で
保坂展人(社会民主党・市民連合)が質疑し、冬柴鐵三国土交通大臣が回答したもの。
質疑応答によると、2003年〜2005年まで、全国の国道事務所が劇団ふるさときゃらばんに依頼し、
道路ミュージカル「みちぶしん」を上演したとのこと。
公演は入場無料で、費用は道路特定財源から歳出。
公演は2003年31回(2億円)、2004年36回(2億2600万円)、2005年18回(1億円)上演され、
合計で85回、5億円以上の道路特定財源がミュージカル上演に費やされたということです。
保坂議員の質疑に対し冬柴国交相は、
「道路普及啓発のために上演していたが、過大だというならやめさせる」といった旨の回答をしています。
またこの他にも、野球用具や電動マッサージ機、アロマテラピーなどを道路特定財源で購入していたことも明らかになりました。
道路特定財源とは、道路整備などに使われる税金で、
受益者負担の考え方の元、ガソリン税や自動車税が充てられています。
道路工事や規制などの情報を告知するため、特定財源から広報に利用されるのは理解できますが、
道路自体のPRというのは、ちょっと理解に苦しむ感じですね。
私は2003年当時もシアターリーグを運営していましたが、
不勉強なものでミュージカル「みちぶしん」という作品はまったく知りませんでした。
しかし、新劇が全盛の頃は左翼的な色合いが強かったものですが、
官が演劇を利用するとは、時代もずいぶん変わったものだな、という感じがしてしまいます。
なお、保坂議員は「例えば河川は河川で同じようなミュージカルが開催されている。
来年度どんなことをやるのか調査報告が必要だ」といったことも発言しています。
※2/22追記
21日の衆院本会議で冬柴国交相は、2006年度にも10回上演、約5,400万円を支出していたことを明らかにしました。
合計の支出は、計95回、約5億8,000万円。
また冬柴国交相は、今後道路財源でミュージカルを上演しないことを明言しています。