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2007年6月10日
■片岡愛之助が上方舞家元に
上方舞「楳茂都流」の家元後継者に、上方歌舞伎の片岡愛之助が内定しました。
上方舞(かみがたまい)とは、
江戸時代中期(1800年代)から上方(大阪方面)で発生した舞踊のこと。
能の舞が源で、静かで内面的な舞が特徴で、伴奏に上方歌を用いる座敷舞が多いものです。
楳茂都流(うめもとりゅう)は、
井上流、山村流、吉村流と並ぶ上方舞四流の1つで、しっとりとした動き、振り付けの上品さが特徴。
江戸末期の1841年、初代扇性(せんしょう)が大阪で創流し、
二代目扇性が流儀を完成・発展させたと言われています。
先代家元である、三代目家元・陸平が1985年に亡くなって以降は家元を立てず、
高弟らが理事制で運営してきましたが、新家元を立てることが検討され、
上方歌舞伎の愛之助に白羽の矢が立ったということです。
片岡愛之助は1972年大阪生まれ。
松竹芸能の子役から歌舞伎の世界へ入ったそうで、
1981年、人間国宝・十三代目片岡仁左衛門の部屋子となり、
1992年、片岡秀太郎の養子となって六代目片岡愛之助を襲名。
上方歌舞伎俳優が上方舞の家元を兼ねるのは非常に珍しいことですが、
愛之助は四代目楳茂都扇性を襲名し、楳茂都流の四代目家元となります。
正式な就任時期は未定ということですが、
今日開催される楳茂都流総会で正式に決定し、
来年中に披露公演を開催予定とのこと。