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2007年5月31日

■演劇界のボーダーレス化

産経新聞が「演劇界のボーダーレス化 小劇場出身者進出で活性化」という記事を掲載しています。

演劇の一ジャンル「小劇場」が変わり始めている。
文字通り200席に満たない小さな劇場で自由な表現活動を行っていた作家や演出家が、
老舗の新劇劇団や2000席を超える大劇場での商業演劇へ活躍の場を広げているのだ。
ジャンルを超えて活躍する人材の登場で、演劇界はボーダーレス時代に突入している。
(特集部 田窪桜子)

新劇の劇団で、最初に小劇場の人材に注目したのは青年座だ。
平成6年の創立40周年記念公演で、
京都で活動していたマキノノゾミ(劇団M・O・P)や、坂手洋二(燐光群)ら4人に新作を依頼。
この試みが高い評価を得て、文学座や俳優座も小劇場の劇作家を起用するようになった。
産経新聞 5/31

この記事の「大衆演劇」とのボーダーレス化、という視点で考えると、
「小劇場演劇」というよりは「新劇」劇団等の変化なのかもしれませんね。

小劇場演劇とは、演出家・作家による、主義・芸術性などが主張される場なのではないかと思います。
(明確な定義があるわけではないので、いろいろお考えがあると思いますが。)
以前はアングラと呼ばれ、マスコミを通して出来ないことや、実験的なこと、
反体制的なことやモラルに反することでも行える舞台
という捉えられ方をしていたこともありますが、
近年は小劇場も、単に演劇で表現者する方の出発地点に過ぎない感じがします。

現在の小劇場演劇の方々は、新劇や大衆演劇だけでなく、
映画やテレビ、インターネットにもこだわりなく進出している感がありますし、
旧派(歌舞伎などの古典芸能)、新派などと言っていた頃とは、
完全に時代が変わったのでしょうね。
そして、作家・演出家・俳優すべてにおいて、
他のジャンル同様、実力のある人が重宝がられる傾向は進んでいくと思いますし、
また当人も「芸」に重きをおいて様々なジャンルへ進出していく・・・
そんな傾向はますます進んでいきそうな気がします。

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「演劇界のボーダーレス化」奥付

  • Posted : 2007年5月31日 18:52
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