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2006年11月26日
■著作権法改正について
著作権法改正について、読売・朝日で改正案の内容が報じられています。
過去のテレビ番組をネット配信などで活用(2次利用)しやすくするため、
政府は、番組出演者などの著作権法上の権利者に対する補償金制度の導入を検討する方針を固めた。
著作権法を改正し、権利者が2次利用を裁判で差し止める請求権を制限する一方、
2次利用する事業者が権利者に、補償金を支払う仕組みだ。
政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍首相)で議論し、 2008年の通常国会で著作権法の改正を目指す。
読売新聞
海外の映画やドラマがどんどんネット配信されている中、日本の映像があまり姿を見せないのは、
実演家が持つ著作隣接権の管理が大きな障害になっています。
特に映画やドラマのように多くの俳優が出演しているものでは、
出演者すべてに許可を取らなければならないため、作品の2次利用が非常に困難でした。
この法改正が実現すれば、ユーザーにとって嬉しいことなのはもちろん、
実演家側も、法違反だからといって作品をお蔵入りさせてしまうのは本意ではないでしょうし、
喜ばしいことなのではないかと思います。
しかし、著作権法改正について、一方の朝日ではこんな報道も。
政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍首相)は、
音楽や映像を違法コピーした「海賊版」をインターネット上からダウンロードすることを
全面的に禁止する著作権法改正に着手する。
朝日新聞
こちらは、P2Pなどを通じ、ネット上に違法にupされた
映像や音楽をダウンロードした場合を想定したものだと思います。
が、個人でも映像や音楽をネットで公開することも増えた現在、
それが違法コピーかどうかを判断するのは難しいですよね。
文章までも含めれば、ネット上にあるもののほぼ全てが著作物なのですから、
違法コピーをダウンロードすれば違法と、ユーザーに責任を負わせる法改正は
かなり慎重さが求められそうな気がします。