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2006年7月20日

■御園座で2階席から観客転落

19日、名古屋市「御園座」で「妻をめとらば〜晶子と鉄幹〜」を上演中、
2階客席から観劇中の男性が転落する事故がありました。

マスコミでも数多く報道されているようですので、各種報道をまとめてみます。

舞台脇の2階席最前列に座って観劇中だった79歳の男性が、
トイレに行こうと立ち上がり、階段を上ろうとしてバランスを崩しました。
そして高さ約70cmの手すりを越え、約5メートル下の1階席に転落。
1階の前から5、6列目の席に前後に座っていた、
62歳と65歳の女性客2人の上にうつぶせに落下したということです。
3人は救急車で病院に搬送され、
男性は右骨盤骨折の重傷、女性客2人は足や首の打撲で軽症。

御園座では、7/1〜藤山直美主演の「妻をめとらば〜晶子と鉄幹〜」を上演中。
芝居は明治時代の歌人・与謝野鉄幹と晶子夫妻をめぐる全3幕の人情劇で、
事故が起きたのは第1幕の閉幕間際。
御園座によると、当日はキャパ1,659の劇場に、約1,200人の観客がおり、
事故の起こった時、案内員は場外への扉を開けるため席を離れていたそうですが、
場内はさほど暗くなく、足元は見渡せる状態だったということです。

事故の後は、緞帳を降ろして舞台を5分間ほど中断。
その後藤山直美が舞台に立ち、
「怪我をされた方の容体が心配ですが、せっかく来ていただいた皆様のため、お芝居を続けてよろしいですか」
と客席に問いかけ、舞台は再開されたということです。

2階客席から観客が転落するのは初めてということですが、ちょっと驚きの怖い事故ですね。
思えば、劇場の2階席は乗り越えられそうな低い柵(仕切り)になっていることが多く、
2階席を持つほとんどの劇場が、落下する危険がありそうですよね。
劇場側もなにか対策を、と考えると思いますが、
おそらく、座って観やすいことを考えて低い柵に作られているのでしょうから、
係員を増やす以外、具体的には難しいような気がします。
そこで、私たち観劇する側も1人1人が注意し助け合うのはもちろん、
観劇中手すりに物をひっかけて置いたり、
通路に物を置いたりするのは避けた方が良さそうですね。
ともあれ、怪我をされた方々の1日も早い回復をお祈りします。


●妻をめとらば〜晶子と鉄幹
日程:6/2〜26 新歌舞伎座(大阪)
   7/1〜25 御園座(愛知)
演出:宮田慶子
出演:藤山直美/香川照之/田中美里/山田純大/松金よね子/匠ひびき/岡本健一
チケット:[ぴあ]


読売新聞(現場の写真が見られます)
御園座

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「御園座で2階席から観客転落」奥付

  • Posted : 2006年7月20日 23:01
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