vol.389 | 新聞記事の敬称
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Vol.389 http://www.moon-light.ne.jp/
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1972年の今日は、札幌オリンピックが開幕した日です。
1964年に行われた夏季五輪・東京オリンピックの後を受け、
第11回冬季オリンピックとして開催された札幌五輪。
日本は、スキージャンプで表彰台を独占する快挙を成し遂げています。
なお、札幌オリンピックの模様は記録映画が創られており(篠田正浩監督)
2005年にはDVDも発売されています。
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演劇ニュース
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■2010年2月の演劇テレビ
今月予定されている演劇・ミュージカルの舞台番組
■第52回グラミー賞
ミュージカル・映画関連の結果
■春との旅
仲代達矢主演の映画・5月22日より公開
■宝塚花組娘役トップに蘭乃はな
花組の次期娘役トップに
■ボーイズ・オン・ザ・ラン
劇団「ポツドール」主宰の三浦大輔監督
■2009年の映画興行収入
相変わらずの邦画人気・東宝独り勝ち情勢
■第52回ブルーリボン賞
ここでも主演男優賞は笑福亭鶴瓶
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シナリオ Pick Up!
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「シナリオリーグ」に掲載されている戯曲からPickUp!
■「房之助が行く 大正昭和を動かした巨大惑星」(神尾直人)
太平洋戦争、戦後など歴史の転換点で政治を下支えしてきた久原房之助。
欧米の植民地戦争に抵抗し、日本を守り続けた男たちの情熱の物語。
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今週の舞台・演劇用語
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「演劇賞」(えんげきしょう)
演劇賞とは、文字通り優れた演劇作品や人物、団体に贈られる賞のことです。
演劇界のアカデミー賞とも言われるアメリカのトニー賞、
イギリスのオリヴィエ賞、フランスのモリエール賞などは
世界的にも良く知られているのではないでしょうか。
日本においては、
国などの公的な機関から贈られる賞として、芸術選奨や芸術祭賞があり、
また広義には文化勲章などの勲章や褒章、無形文化財なども
特に古典芸能に携わる方々にとっては賞以上の価値があるものかもしれません。
民間が創設した賞としては、
読売演劇大賞・毎日芸術賞・朝日舞台芸術賞と、新聞各社が演劇関連の賞を
設けていましたが、朝日舞台芸術賞は第8回の2008年をもって休止。
東京が対象の紀伊國屋演劇賞、東宝が創設した菊田一夫演劇賞もありますが、
共に限られた中から選出されており、日本では映画界以上に
確固たる権威ある演劇賞は見当たらないのが実情と言えそうです。
戯曲においては、演劇界の芥川賞とも言われる白水社の岸田國士戯曲賞や、
鶴屋南北戯曲賞・テアトロ賞・OMS戯曲賞などがある他、
読売新聞社の読売文学賞にも戯曲部門があります。
また舞台美術には、日本舞台テレビ美術家協会が主催する
伊藤熹朔賞が設けられています。
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あとがき
先週、当欄で大滝秀治のことを書きましたが、「大滝さん」などと記さず
呼び捨てであることに、自分で書きながらも違和感を憶えてしまいました。
普段、他の方も敬称略で書いていますし、差別がないようにしたのですが、
あれだけの方を呼び捨てにするのはかなり気が引けてしまいますし、
当欄のように署名入りで感想などを書く場合は敬称があっても良いのかな?
というような気も。なかなか難しいところです。
新聞記事を考えてみると、芸能人やスポーツ選手は呼び捨てられていますが、
たまに社会面などに載る場合は「さん」付けになっている気もします。
気になってきたので、敬称に注目して新聞を読んでみたところ、
スポーツ芸能以外は男女問わず「さん」がほとんどだったのですが、
政治経済などの記事では「氏」が多く使われていました。
また、女性は政治家以外ほぼ「さん」で統一されているものの、
男性は社会的に地位が高いと思われる場合に「氏」が使われている印象。
そして、「さん」と呼ばれていた男性でも、
訃報記事に限っては漏れなく「氏」になっています。
このように「さん」と「氏」が使い分けられる理由は何なのでしょう?
「さん」と言うと、感覚的に柔らかく身近な印象を受ける気がしますが、
「氏」の場合、偉い人である印象がする反面、よそよそしい感じもします。
敬称の「さん」と「氏」の使い分けについては、
手元にある記者ハンドブックを見ても具体的な記述はありませんから、
おそらくこうした感覚的な面で使い分けられているのだと思いますが、
例えばミャンマーの運動指導者も女性だから「スーチーさん」なのであり、
もし男性だったら「スーチー氏」と報道されていたのかなと思うと、
ちょっと釈然としない感じもしてしまいます。
元スポーツ選手で考えても、「サッカーの中田氏」と「野球の長嶋さん」では
読み手が受ける印象はずいぶん違いますよね。
つまり日本のマスコミは、こんなところでも印象操作している・・・
と、受け止められても仕方がないような気がします。
それを避けたいのであれば、職業や性別で曖昧に敬称を使い分けることをせず、
すべて統一するか、使い分けるにしても英語の「Mr.」「Mrs.」のように
明示できるルールの元に使用すべきではないでしょうか。
と、そんなことを考えてみると、私も時と場合で敬称を付けるのではなく、
頑張って「大滝秀治」で通した方が良いんだろうな、と思った次第です。
kantaro
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