vol.373 | マスコミがなくなると困ること
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Vol.373 http://www.moon-light.ne.jp/
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1958年の今日は、東京タワーが完成した日です。
テレビやFMラジオの電波を送出する東京タワー。
完成当初の1959年末の時点では、NHK・テレビ朝日・フジテレビのみが
電波の送信所として東京タワーを使っていましたが、1970年、
最後に日本テレビが移転してきて、全放送局がタワーに集まりました。
現在は、東京タワーで地デジの電波送信も行っていますが、
墨田区押上に建設中の東京スカイツリーが2011年に完成、
2012年からは新しいタワーより電波を送信する予定となっています。
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演劇ニュース
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■きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で)
宮藤官九郎初の小説
■宝塚大劇場の緞帳が、今年すべて新調
3枚ある緞帳がすべて新しいものに
■ミュージカル「カーテンズ」
日本版初演が決定
■曲がれ!スプーン
ヨーロッパ企画「冬のユリゲラー」が本広克行監督で映画化・舞台も上演
■北区つかこうへい劇団「秋の大感謝祭」
北とぴあに新しく小劇場ペガサスホールが誕生
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今週の舞台・演劇用語
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「ボックスとコックス」(Box and Cox)
「ボックスとコックス」とは、同じものを交替で使う、
もしくは1つの役を2人で演じる、という意味を表す英語の比喩表現です。
この言葉は、1847年に劇作家のJ.M.Mortonが発表した
登場人物が1つの物を争う同題の喜劇が元に生まれたものです。
1866年、この笑劇を題材にアーサー・サリヴァン作曲で創られた
コミック・オペラ(喜歌劇)「コックスとボックス」が大成功を収め、
有名なギルバート&サリヴァンのコンビ誕生のきっかけとなっています。
歌劇としての同作は、出演者3人・上演1時間程度のオペレッタです。
そして、この喜歌劇は1870年に横浜の外国人居留地で上演され、
日本で初めて上演されたオペラとも言われます。
どうやら、正規のカンパニー来日公演というわけではなかったようで、
日本で最初に上演されたオペラは1894年の「ファウスト」とも言われますが、
何れにせよ、明治になったばかりの当時の日本において
ごく早い時期に上演されたオペラとは言えそうです。
ちなみに11月14日には、横浜開港150周年記念の一環として
喜歌劇「コックスとボックス〜黒船が運んだ日本初オペラ〜」が
横浜みなとみらいホールで上演予定となっています。
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あとがき
新聞は発行部数減、テレビは視聴率の低下が話題になる昨今ですが、
毎日新聞や朝日新聞、テレビ朝日といった大手マスコミにとどまらず、
電通・博報堂という広告代理店まで2008年度最終赤字に転落しました。
要は、旧来のマスコミの広告収入減少に歯止めがかからず、
低下の一途を辿っているということなのでしょうね。
「信頼ある記者が取材をして報道する新聞やテレビはなくならない」
という、主にマスコミの方々の声も耳にしますが、
例えば、新聞のニュースは速報性においてネットに到底叶うはずもない上、
個々の情報に関しても深く掘り下げた専門サイトなどのweb記事に
アクセス数や影響力で敗れているのが現実だと言われます。
それに、実は現在でもニュースソースはロイターや時事通信などの
通信社に拠るところが大きいわけで、
実際には新聞やテレビのニュースがなくなってもあまり困らないような気も。
それよりも、既存のマスコミが衰退して最も影響を受けるのは、
実はコンテンツを制作する方面なのかもしれません。
テレビで放送されるドラマはもちろん、商業的な映画や舞台も、
その多くをマスコミ各社が携わっていますものね。
最近は、テレビ局が映画を創り、一日中あらゆる番組で取り上げたり、
グループ会社の新聞・雑誌など媒体総出で宣伝するといった方法が
目につきますが、明らかに数が減ったドラマはもちろん、
舞台制作などの数も、数年前より減少しているように感じられます。
しかし、今のテレビに代表されるように経費を削って安易な作品を創り、
ますます視聴者離れを進ませるよりも、
丹精込めて永く残るような作品を創った方が良いのではないでしょうか。
つまり、いくら衰退してきたとはいっても大企業の大手マスコミは、
中小のカンパニーにはできない大規模なコンテンツを創ったり、
海外の良質な作品を買い付けたり、コンテンツビジネス制作の方向に
向かって進むべきなのではないかと思えます。
しかしそうして創ったものを、テレビ番組などで宣伝し続けられても
それはそれで困ったものだと思うのですが・・・
kantaro
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