vol.362 | 質の高い作品とは・・・
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Vol.362 http://www.moon-light.ne.jp/
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2007年の今日は、
ブロードウェイでミュージカル「美女と野獣」が幕を閉じた日です。
1994年の初演から13年間、5,464公演の超ロングランを記録した
ディズニー・ミュージカル「美女と野獣」。
これは、ブロードウェイの歴代でも6番目のロングラン記録となっています。
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演劇ニュース
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■あべ一座「あべ上がりの夜空に」
NHK主催の宮藤官九郎バラエティーショー
■僕と演劇と夢の遊眠社
夢の遊眠社創立メンバー・高萩宏の著書
■ムサシ
今春上演の舞台・ブルーレイでも発売
■神奈川芸術劇場
2010年度開館予定の劇場・初代芸術監督に宮本亜門が就任
■サークルKサンクスでぴあチケット発券
カルワザステーションで
■Talk Like Singing
三谷幸喜作・演出のミュージカルをオフ・ブロードウェイで今秋上演
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今週の舞台・演劇用語 宝塚歌劇団編
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「レビュー」(revue)
レビューとは、歌と踊りに時事風刺劇を組み合わせた舞台芸能のことです。
舞台演劇の様式の一つと言えますが、レビューは風刺劇であり、寸劇であり、
華やかな歌や踊りのショーでもあるというように明確な定義がなく、
現在ではミュージカルやボードビル、バラエティ、ショーなどと
はっきりとした区別がつけられなくなっています。
「レビュー」の語源は、批評などを意味するフランス語で、
当初は1年間の出来事を扱った風刺劇のことを差していました。
現在では、英語でも「revue」は舞台芸能のことを意味しますが、
批評や評論という意味で使われる「レビュー」は英語で「review」。
語源的には同じ意味あいの言葉なのですが、別々の単語になっています。
レビューは、1800年代にフランスなどで誕生しました。
その後、イギリスやアメリカでも1900年代前半に隆盛を誇り、
日本で初めてレビューの公演が行われたのも、
宝塚歌劇団が1927年9月1日に上演した「モン・パリ -吾が巴里よ-」です。
それまでの宝塚歌劇団では、「マッチ売りの少女」などの洋物の童話や、
モダンダンスなどを中心とした舞踏劇なども上演してはいましたが、
殆どの上演作品は和物でした。
しかし、宝塚歌劇団の劇作家・岸田辰彌は外遊先で観た
パリの風景やレビューの華やかさを再現したレビュー「モン・パリ」を制作。
これが、日本で初めて「レビュー」という言葉が使われた作品であり、
宝塚歌劇団の象徴である大階段とラインダンスが初登場した作品でもあります。
また、「モン・パリ」は、1時間半という大作であり、
短時間の作品を4〜5作品上演することが多かった
当時の常識を覆す画期的な作品でもありました。
1930年には、今も歌い継がれている「すみれの花咲く頃」が主題歌の
白井鐵造作「パリゼット」が誕生し、レビューの完成形と言われています。
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あとがき
今週、ガンダム30周年でNHK-BS2で特別番組が連日放送されています。
月曜日には、ファースト・ガンダムのテレビ版が放送されていたのですが、
一見何気ない場面や台詞であっても、時代背景の説明になっていたり、
人物の性格やそれまでの人生を描写するものであったりと、
一つとして無駄なシーンや台詞がなく、それが物語の奥行きを深めることに
成功しているように感じられ、改めてクオリティの高い作品だと思いました。
どんな作品であろうと、万人に評価されることはあり得ないと思いますが、
好き嫌いは別にして、良くできていると思える作品には
無駄だと感じられるシーンや台詞がなく、
それらすべてに何らかの意味が持たされていることに気がつきます。
そしてこれは、アニメに限らず舞台演劇や映画、小説など
他のジャンルの創作物でも同じことが言えますよね。
逆に、品質が低いと感じてしまうのは、
何の意味も感じ取れない無駄なシーンや過剰な説明が多い作品です。
特に近年の映画やドラマでは、
単に俳優の格好良さをアピールしているとしか思えない場面や、
観ていればわかることを台詞でクドクドと説明させる場面などが、
無駄なシーンの代表的な例ではないかと思います。
と、今週も偉そうにあとがきを書いたわけですが、
読み返してみると、同じことをろくに意味のない言葉を並べ、
クドクドと説明して書いているだけになっていますね・・・
とどのつまり、人の作品を批判するなら、自分が文章を書く時も、
同じように気をつけねばならないということなのですね。
kantaro
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