vol.359 | TBSの7月改編
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Vol.359 http://www.moon-light.ne.jp/
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1950年の今日は、D・H・ローレンスの小説
「チャタレイ夫人恋人」が発禁処分になった日です。
性的能力を失った夫をもつコニイと、森番メラーズの愛を描いた同作。
1950年4月に伊藤整の翻訳で小山書店より日本版が出版されましたが、
警察は猥褻物頒布などの罪で摘発。
伊藤整と小山書店社長は起訴され、結局二審で両者有罪となっています。
1996年、伊藤整の次男・伊藤礼は削除された部分を補った完訳本を出版。
現在は新潮文庫で、伊藤整の完訳本を読むことができるようになっています。
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演劇ニュース
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■瀬奈じゅんが宝塚退団
月組トップスター・12月27日付で
■キンケロ・シアター
愛川欽也が東京・中目黒に小劇場をオープン
■劇団四季 思い出を売る男 ひかりごけ DVD
劇団四季DVD
■BLUE MAN GROUP IN TOKYO千秋楽決定
2年間のロングランで幕を閉じることに
■渋谷新文化街区プロジェクト
東急文化会館跡地の共同開発
■BROBAで宝塚動画配信
タカラヅカ・オン・デマンドの一部がラインナップに加わりました
■MISSING BOYs
尾崎豊の楽曲で構成される青春群像劇・DVD発売
■本谷有希子・戌井昭人が芥川賞候補に
第141回芥川賞候補作発表
■マルグリットCD
日本公演オリジナルキャスト・ライブ盤CD発売
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今週の舞台・演劇用語
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「新派」(しんぱ)
文字通り、芸能において新しい流派を意味する「新派」ですが、
演劇においてはジャンルの一つを表す「新派劇」を意味します。
明治時代中期の1888年、自由党壮士(政治活動家)の角藤定憲を中心に、
大阪で旗揚げされた大日本壮士改良演劇会が新派の元だと言われています。
当初は歌舞伎の模倣の域を出なかったと伝えられていますが、
1891年に立ち上げた川上音二郎一座が人気を博し、
「壮士芝居」「書生芝居」と呼ばれ、その地位を固めていきました。
明治末期(1900年頃)になると、歌舞伎などの古典芸能を「旧派」、
壮士芝居を「新派」と呼ぶようになり、現在に至る呼称が定着。
泉鏡花「婦系図」、尾崎紅葉「金色夜叉」、徳富蘆花「不如帰」という
3大通俗小説を舞台化、新派悲劇と呼ばれる代表的な演目になるなど、
新派は大きな人気を誇り、全盛期を迎えます。
その後、様々な紆余曲折を経た新派ですが、
戦後の1949年には「劇団新派」の名の下に集結。
現在も精力的に公演が行われています。
新派を大雑把に表すと、その時代の世相や風俗、人情などを題材にした、
大衆的な現代劇です。家庭などの生活を描いた作品が多いため、
女性が物語の中心となっていることも多く、歌舞伎とは対照的に
女優が活躍するのも(当初は)大きな特徴でした。
現在は、新派の俳優に限らず、
現代劇や歌舞伎の役者も新派の舞台に登場するようになっています。
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あとがき
最近、二桁の視聴率を稼ぐ事さえ珍しくなったTBSテレビが、
7月も番組改編を行うそうです。新たに15時台に「韓国版 花より男子」
16時台に韓国時代劇「宮廷女官チャングムの誓い」を放送予定とのこと。
昔は「報道のTBS」「ドラマのTBS」などと言われたものですが、
最近は「韓国のTBS」にシフトチェンジしている感じですね。
舞台に関しては、TBSはアメリカの興行会社の株式の一部を取得し、
今年も秋にかけて「ザナドゥ」「RENT」「コーラスライン」「CHICAGO」と、
4つもの来日公演を主催しています。つまりTBSは番組を制作するのではなく、
海外からの買い付けに、今後は力を入れていくのでしょうか。
一方、TBSが制作するドラマでは、春の連ドラ「スマイル」において、
劇団東京セレソンデラックスの宅間孝行が脚本を担当していましたが、
残り2話で交代となり、ゴシップ紙のネタになってしまっています。
また、8月から放送予定の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」では、
舞台やアニメで両津役を務めたラサール石井ではなく、
香取慎吾が両津役にキャスティングされ、
早くもミスキャストでは、という声が挙ってしまっているようです。
TBSは、40年続いた昼ドラ「愛の劇場」をこの春に終了させるなど、
年々制作するドラマなどの数を減らしていますが、
腰を据えて良質の作品を創ることはできていない感じがします。
ニュース番組での偏向報道・やらせは定期的に話題になりますし、
社員は相変わらず高給取りながら、3月にはアナウンサーまでがスト突入。
こうして事実だけを見ていってみても、抜本的な是正が行われない限り、
視聴者の信頼を取り戻すのは難しい感じもしてしまいますが、
異例ともいえる7月の番組改編は果たして奏功するでしょうか。
kantaro
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