vol.355 | 劇場のオリジナリティとサービス
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Vol.355 http://www.moon-light.ne.jp/
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1935年の今日は、脚本家ジェームス三木の誕生日です。
大河ドラマ「独眼竜政宗」「八代将軍 吉宗」など
テレビドラマの脚本家として知られるジェームス三木。
わらび座ミュージカル「坊っちゃん!」「龍馬!」など
舞台の脚本も多数担当している他、
明治座の日本橋物語シリーズ、新橋演舞場「さぶ」など、
実は演出を務めている作品もたくさんあります。
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演劇ニュース
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■古浄瑠璃300年ぶり上演
「越後国 柏崎 弘知法印御伝記」
■四季劇場[夏]
東京・大井町に劇団四季の新しい専用劇場
■Amazonボーナスセール
目を疑うような値段のDVDも
■第63回トニー賞
「ビリー・エリオット」が10部門独占
■Livespire「すべての風景の中にあなたがいます」「光の帝国」
キャラメルボックス・ハーフタイムシアターを映画館で上映
■ぴあEX
雑誌「ぴあ」全国版創刊
■日本文化芸術オンライン
文化庁による日本の芸術文化サイト
■春野寿美礼がCDデビュー
ソロコンサートも決定
■第46回ギャラクシー賞
投票によるグランプリはドラマ「流星の絆」
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今週の舞台・演劇用語
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「ミュージカル」(musical)
ミュージカルとは、歌と音楽・台詞・ダンスで構成されたお芝居です。
物語の内容としてはシリアスなものからコメディまで様々であり、
現在の日本では、ストレートプレイである演劇、
歌舞伎や文楽などの古典芸能と並び、
舞台における芝居の形態を三分する感じで用いられていますね。
ミュージカルの歴史は100年程で、まだまだ新しいジャンルです。
元を辿ると、もちろんイタリアのオペラに行き着きつきますが、
源流は、1700年代前半にオペラから派生して生まれた
イギリスのバラッド・オペラや、フランスのオペラ・コミックと言われ、
直接的には1800年代中頃、オペレッタがアメリカに渡り、
ダンス中心のレヴューと交わったことで誕生したと言われています。
きちんとした脚本に歌と踊りを組み込んだ現在のようなミュージカルは
1920年代に確立されたもので、1927年にブロードウェイで初演された
「ショウ・ボート」が最初の作品と言われます。
ミュージカルは、作品の構成から発声法、使われる楽曲のジャンルなど
全てにこれといった決まり事がないため、定義付けるのが困難と言えますが、
他の舞台芸術との違いを挙げると、その発祥や歴史の新しさからか、
公演でPA(マイク等)を使うことが当然となっており、
大劇場で行う商業演劇的である点が大きいでしょうか。
また、そのためか映画やテレビ、ショーなどとも柔軟に融和しており、
舞台芸術の1つのジャンルに留まっていないことも挙げられます。
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あとがき
プロ野球のロッテvs広島を観戦に行こうと思い、
千葉マリンスタジアムの座席やチケットのシステムを調べてみました。
すると、カフェのようになっている客席があるなど席の種類は豊富ですし、
タダ同然のファンクラブのようなものが作られており、
チケットの割引やリピーター特典があったりして非常に驚きました。
思えば、川崎球場の頃は12球団1の不人気球団と言われたロッテも、
千葉に来た今では観客動員数ランキングの中位にいるようですし、
詳しくは知りませんが、こうしたサービスが奏功しているのかもしれませんね。
球団と球場が、ほぼ一体に近い運営だと思われる球場と比べるのは
ちょっと違うのかもしれませんが、野球のこういうサービスを見ると、
特に同じ演目に何度も足を運ぶことのあるロングラン公演などで、
劇場でもリピーター割引や特典を実施してくれないかな、と思います。
中には、半券を見せると割引するなどのリピーター優待をしている劇団や、
ファンクラブとしてチケットの割引を行っている劇団もありますが、
全体から見るとごく一部ですし、その多くが「団体」としてのサービスで、
「劇場」として行っているところはほとんど見かけません。
現在の劇場は期間ごとの貸館がほとんどになったという事情や、
交通機関の発達で観客の行動範囲が広がったことなどから、
昔のように芝居小屋に客が付くという形は姿を消した感がありますし、
劇場としてのサービスや特色も全体的に薄れてしまった感じがします。
しかし、芸術監督を迎えている劇場や、自らプロデュース公演を行う劇場、
特定企業や劇団の専用になっている劇場などは、
もっと劇場としての色を打ち出し、固定客の確保や客の囲い込みに努めても
良いんじゃないかな、というようにも思います。
それは、ファンにとってはリピーターへの割引や優待につながるわけですし、
考えてみると双方にメリットがありそうですよね。
kantaro
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