2009年2月 4日

vol.337 | 映画と演劇の相乗効果

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Vol.337                 http://www.moon-light.ne.jp/
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今日2月4日には、多くの有名人が誕生日を迎えます。

ミュージシャンの喜多郎と山下達郎が同じ1953年に誕生している他、
作家の東野圭吾も今日が誕生日。
俳優でも、加藤剛・黒沢年男・時任三郎・小泉今日子・佐々木蔵之介など、
そうそうたるメンバーが何年か前の今日に生まれています。

思えば、アントニオ猪木と長嶋茂雄も同じ誕生日ですし、
誕生日占いというのも馬鹿にできないかもしれませんね。


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「演出」(えんしゅつ)

演劇に限らず映画やテレビなどにおいても、脚本や台本をもとに、
演技はもちろん、照明・音響などの効果や装置・美術などを利用して、
その作品全体を創り上げることを「演出」と言い、
その役割を担う人を「演出家」と言います。

ちなみに、演劇においては「演出」という呼称で定着しているこの仕事も、
テレビのバラエティ番組などでは「ディレクター」、
映画は「監督」と、なぜか業界によって言い回しが変わっています。
英語では、演出が「direct」で、演出家が「director」(ディレクター)、
制作を担当する人が「producer」(プロデューサー)ですから、
意外にもテレビ業界が英語をそのまま使っている感じですね。
なお、演劇の舞台監督は「stage manager」(ステージ・マネージャー)
というような言い方をします。

よく「映画は監督のもの、舞台は俳優のもの」と言いますが、
もちろん舞台においても演出家の役割は非常に大きなものがあります。
同じ戯曲を上演しても、演出家の解釈次第でまったく違う作品になりますし、
その表現方法も演出家の考えに基づきます。
また、俳優だけではなくスタッフやプロデューサーなどとも折衝しますので、
すべてを取りまとめていく、幅広い視野や能力が必要となってきます。

演出家も、資格の必要な職業ではありませんが、結果が全ての芸術の世界。
誰でもできることだからこそ、誰にでもできることではないのがわかりますね。

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あとがき

ミュージカル映画史上最大のヒット作となった「マンマ・ミーア!」、
キャラメルボックスの舞台を映画化した「嵐になるまで待って」 が
1月末に公開されたのに続き、ケラ監督の「罪とか罰とか」、
宮藤官九郎監督の「少年メリケンサック」など、
舞台・演劇関連の映画公開が相次ぐ予定になっています。

近年、世界的にミュージカル映画が復興してきたのに加え、
アメリカでは舞台のヒット作を映画化するのが流行しており、
日本でも演劇人が見逃せない映画が非常に増えてきた感がありますね。
ハリウッドとブロードウェイは作品を共有することで相乗効果を生み、
互いに一層の観客動員増につなげているようです。

しかし、日本ではブロードウェイのようなロングラン公演は稀ですし、
演劇関連映画の注目度も今ひとつという感じで、
映画と演劇で相乗効果があるとは言い難い情勢ですよね。
むしろ、「池袋ウエストゲートパーク」で宮藤官九郎が、
「古畑任三郎」で三谷幸喜が、広く一般の知名度も上がったように、
テレビドラマの力が非常に大きかったのが、これまでの日本。
演劇人の力を使って良作やヒット作を生み出すテレビ業界と、
テレビの力で人気や知名度、収益を上げる演劇人といった感じの
相乗効果の方が大きかったような感じがします。

けれども、予算のかかるテレビドラマの製作本数が大きく減少するなど、
近年、斜陽産業の趣が強くなってきたテレビ業界。
今後、エンターテインメント界がどういう勢力図になっていくのか
わかりませんが、何にせよ相乗効果ということで考えると、
日本の演劇界にも、特定の劇団でなくてもロングラン公演が打てるような
舞台演劇の文化としての定着や、劇場街が必要だなぁと思います。
舞台のヒット作の映画化や、舞台をそのまま映画化する試みも、
私は非常に肯定的に捉えていますが、とは言っても、
やはりライブならではの良さや迫力といったものもありますものね。

                               kantaro
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■発行 : 有限会社moon-light

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「vol.337 | 映画と演劇の相乗効果」奥付

  • Posted : 2009年2月 4日 15:00
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