2008年11月 5日

vol.324 | 世界中でミュージカル映画ブーム・日本では?

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Vol.324                 http://www.moon-light.ne.jp/
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1913年の今日は、イギリスの女優ヴィヴィアン・リーの誕生日です。

1939年の映画「風と共に去りぬ」でスカーレット・オハラ役を務め、
世界的な人気女優となったヴィヴィアン・リー(Vivien Leigh)。
彼女はこの映画でアカデミー賞の主演女優賞を受賞していますが、
1963年のミュージカル「タワリッシ(Tovarich)」でトニー賞の主演女優賞も
受賞しており、舞台・映画の両方で最高峰と言われる賞を受けた、
数少ない女優の1人となっています。


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              演劇ニュース
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2008年秋・紫綬褒章受章者
樹木希林・角野卓造・西田敏行・中村勘三郎などが受章

映画「マンマ・ミーア!」世界中で大ヒット中
イギリスでは歴代2位・世界13カ国で今年度No.1ヒットに

「ライオンキング」上演6000回達成
劇団四季ミュージカル

日米同時ネットドラマ
「The Scary City」「TSC東京ガール」

好きな俳優ランキング
11月は「う〜え」から始まる好きな俳優

映画前売りチケット
11/8〜公開映画の全国共通前売り割引チケット情報

演劇チケット発売情報
10/29〜11/4発売の演劇・ミュージカルのチケット発売情報

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「ノルマ」(norma)

達成目標や、各人に課せられる仕事などの量を意味する「ノルマ」。
演劇の世界、特に多くの中小劇団や公演においては、
個人の集客責任数、つまり各々が売らなければならないチケットの枚数を
「ノルマ」または「チケットノルマ」と言います。

演劇の公演では、助成を受けたりスポンサーが付いてくれたりしない限り、
おおまかに言えば、チケットの売上げ=公演の収入になります。
人気のある劇団や公演では、発売開始と共にチケットが売り切れてしまう
ものもありますが、それは全体から見ればほんの一部。
多くの劇団や公演では、出演者である俳優などにノルマが課せられ、
自らチケットを手売りしています。

チケットノルマのシステムは、劇団や公演によって様々です。
公演のとき、チケットの価格×枚数を各人に割り振って負担させる方法が
最も多い形かと思いますが、普段から劇団の運営費を徴収したり、
公演のとき費用を分担してチケットのノルマは抑える、
またはまったくノルマを課さない、というやり方もあります。

チケットノルマを課せられたのに売り切れなかった場合は、
自腹を切らなければならないことがほとんどです。
売れない舞台俳優は貧乏だ、と言われる最大の要因は、
ノルマを達成できないから自腹を切らなければならない、
しかし公演前にはアルバイトもできない、という負のスパイラルなのです。

ちなみに「ノルマ」の語源はロシア語で「強制労働の達成量」という意味。
どんな仕事でも同じだと思いますが、
ノルマは強制労働を強いられる面もあるものの、意欲を高める面もあります。
俳優は、チケットを多く売ればそれだけ多くの人に観てもらえるわけで、
モチベーションに繋がっている部分もあるかと思います。

しかし、チケットを買ってくれる知り合いをたくさん作ることよりも、
大切なのは進んで観劇してくれる人やファンを増やすこと。
つまり芸で人を呼べるようになることが最も大事なわけですが、
これが一番難しいことでもあるわけですね。

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あとがき

ミュージカル映画「マンマ・ミーア!」が、世界各国で記録的な大ヒット。
映画版「ハイスクール・ミュージカル3」も、
アメリカで公開されると2週連続で興収1位を記録し、
相変わらずの人気ぶりを示すなど、近年再びブームになっている感のある
ミュージカル映画の勢いがますます増している様相です。

ミュージカル映画の歴史を辿ると、名作といわれる作品の多くは、
1950〜60年代にハリウッドで創られたものがほとんど。
80年代以降は、ミュージカル映画の制作数自体が少なかったのですが、
ここ数年、ちょっと多すぎるのではと思うほどのミュージカル映画が
創られるようになっています。
ハリウッド映画といえば、無駄に大作の印象がある作品がコケ続け、
ブロードウェイやテレビの人気ミュージカルを映画化するという手法に
たどり着いたのかな、というような印象で、そういう意味では、
テレビとリンクした映画がブームの日本映画界と似ている感じもします。

しかし日本では、ミュージカル映画の盛り上がりをあまり感じられませんね。
昨年海外でヒットした「ヘアスプレー」も日本では今ひとつでしたし、
現在ヒット中の上記2作も、日本公開は来年の正月明けの予定で、
映画業界があまり期待していない感じなのが伺えます。
文化に関しては、欧米、特にアメリカの影響を強く受け続けた日本ですが、
ことミュージカル映画に関しては、世界のブームから外れている感も。
ミュージカルは、突然歌い出すなどの様式が受け入れ難いと言われますが、
歌舞伎など非常に様式的な芝居を愛してきた日本人の間で、
ミュージカルが広く普及しないのは、ちょっと不思議な感じもします。

                               kantaro
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ミュージカル名作映画

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■発行 : 有限会社moon-light

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「vol.324 | 世界中でミュージカル映画ブーム・日本では?」奥付

  • Posted : 2008年11月 5日 15:00
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