vol.323 | 最近の経済状況と文化・スポーツ
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Vol.323 http://www.moon-light.ne.jp/
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1969年の今日、
ソニーと松下電器は家庭用ビデオテープレコーダの開発を発表しました。
ソニーはベータ、松下はVHSを開発し、後に激しい規格争いが始まります。
その後、長い間家庭のビデオとして君臨してきたVHSですが、
一昨日、ビクターはVHSビデオデッキの生産を終了。
これで主要国内メーカーのビデオデッキ生産はすべて終了しました。
今後VHSは、DVD録再機との一体型などだけになりますので、
VHS専用機が欲しい方は、早めの購入しておいた方が良さそうですね。
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演劇ニュース&コラム
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■文化功労者に中村富十郎・野村萬など
今年の文化勲章・文化功労者が発表されました
■第33回ホリプロタレントスカウトキャラバン
小学6年生12歳の高田光莉がグランプリ
■第21回東京国際映画祭
日本映画では「ブタがいた教室」が2冠
■松本幸四郎「勧進帳」弁慶役1000回
東大寺奉納大歌舞伎で
■ONCE ダブリンの街角で
2007年のアイルランド映画がブロードウェイでミュージカル化
■人形劇「新☆三銃士」
三谷幸喜脚本の人形劇をNHKが2009年秋に放送
■本田美奈子.「Eternal Harmony」
追悼盤にクイーンのブライアン・メイも参加
■演劇チケット発売情報
10/22〜10/28発売の演劇・ミュージカルのチケット発売情報
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今週の舞台・演劇用語 宝塚歌劇団編
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「衣装・小道具・大道具」
宝塚歌劇では、全ての「衣装・小道具・大道具」を、
前回取り上げた「宝塚舞台」が製作しているのですが、
では具体的にどのような流れで作られているのでしょうか?
衣装や小道具は、
担当デザイナーが演出家と打ち合わせをしながらデザインを決めていき、
素材など細かいところも指定したデザイン画を描き、それを元に製作します。
舞台衣装は、1つの作品に対して1人当たり最低2着とみて、
1組約80名ですから、だいたい160着必要になります。
公演によっては、以前使った衣装を少し変えて作り直すことがあるため
厳密には新しく作る数は少なくなるかもしれませんが、
歌劇団では公演と同時にショーも行うことも考えると、
1回の公演で必要な衣裳の量はすごいものになりますね。
大道具は、まず装置家が道具帳を描き起こします。
それを元に舞台監督や演出家、裏方の各部門のチーフ等が打ち合わせを行い、
具体的に煮詰まってから、ようやく大道具の製作を始めるのです。
そしてすべての道具は、公演初日2日前までには完成させ、
初日の朝に通し稽古を行い、問題があった場合には改善します。
ちなみに歌劇団では、個々の衣装や道具は細かく担当が決められています。
例えば、靴や草履は衣装ですが下駄は小道具、
かぶり物のぬいぐるみでも、頭は小道具ですが体は衣装、
雪を降らせるのは小道具で、霧を出すのは進行係、などなど。
考えてみると当然の分担で、他の劇団でも同じ様に分けていると思いますが、
予め決められているとは、規律正しい歌劇団ならではなのかもしれませんね。
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あとがき
株価と為替が大変なことになっていますね。
今のところ、私たちの生活に直結した問題は起こっていない感もありますが、
年末から年明けにかけてどうなるのかと思うと、背筋が凍る思いがします。
一般に映画は不況に強いと言いますが、演劇・ミュージカルなどの舞台、
特に商業演劇などチケットが高額のライブパフォーマンス鑑賞は、
誰もがまず自粛しそうな部分で、最も影響を受けそうなジャンルですよね。
もしかすると、観劇を控えるようになったファンが映像に走るからこそ、
映画は不況の時に強いと言われるのかもしれません。
また、文化やスポーツというのは、国や企業などからの支援という面でも
真っ先に削減される部分だろうと想定されるのも危惧される点かと思います。
現に、スポーツの社会人チームは解散が相次いでいますし、
演劇をはじめとした文化に対する企業の助成も減少しているように感じます。
今後、昔のような成長は見込めない日本は、これから文化やスポーツを
ビジネスにする方向に進むべきだと私は思っているのですが、
経済などの分野では世界有数の国家となった日本も、
アニメとゲーム以外のそれらの分野では、質の面でもビジネスの面でも、
まだまだ欧米各国には遠く及ばないのが現状のように感じます。
これからは、いかに国際競争力のある文化・ビジネスへと育てていけるか
という視点が大切になってくるのではないでしょうか。
1951年、経営不振などで解散の危機にあったプロ野球の広島カープを、
広島市民は樽募金を行うことで解散の危機から救いました。
当時は戦後さながらで、人々の懐が暖かかったはずはないと思いますが、
そんな中で集められたのは、本当に貴重なお金であったと思いますし、
これこそが真の意味で、広島の文化であるように感じます。
現在、人々は裕福になり、娯楽は多様化しました。
今後、万が一多くの人々が経済的に本格的な危機に陥ったときにも、
募金をしてまで残したいと思う娯楽産業があるでしょうか。
経済のニュースなどを眺めながら、ふとそんなことを考えてしまいました。
kantaro
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