2005/12/14

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         お芝居めるまが「シアターリーグ」  
Vol.173                http://www.moon-light.ne.jp/
       発行部数 まぐまぐ:4220 めろんぱん:146 melma:84
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今日は忠臣蔵の日。
1702年の今日、赤穂浪士47人が吉良上野介邸に討ち入り、
主君・浅野内匠頭長矩の仇討ちを成し遂げました。

この有名な事件。一般に「忠臣蔵」と呼ばれますが、
元々は歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」を短くしたものです。
この演目が有名になったことから
演劇や映画においても、赤穂浪士を題材にした作品を呼ぶようになり、
今ではこの討ち入り自体を指す場合にも使われるようになったのです。

芝居の元祖は「曙曽我夜討」
赤穂義士が切腹した1703年に中村座で上演されましたが3日で上演禁止に。
その後も、近松門左衛門作の浄瑠璃「兼好法師物見車」「碁盤太平記」など
数多くの歌舞伎や芝居の題材になっています。

そして、1748年に上演された浄瑠璃「仮名手本忠臣蔵」が
すぐに歌舞伎に取り入れられ大人気に。
その後も「忠臣蔵物」を題材に様々な作品が創られ、今日に至っています。


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同一劇場での最多上演記録を更新

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戯曲集も発売されました

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■「もっと泣いてよフラッパー」(串田和美)
禁酒法時代のシカゴが舞台。
踊り子志望のジルを中心に、様々な人々の恋と青春の物語を描く物語。
出演者が歌って踊って演奏する、自由劇場音楽劇の元祖となった作品。


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            今週の舞台・演劇用語
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「道具幕」(どうぐまく)

背景描写された幕の総称が「道具幕」
主に浅葱幕(あさぎまく・空色の幕のこと)や黒幕を指す言葉ですが、
他にも山や波などを書いた幕など数多くの種類があります。

浅葱幕は昼間(屋外)、黒幕は夜(暗闇)と、
歌舞伎の印象(約束事)としての使われ方が広く伝わり、
現在では歌舞伎以外でも用いられるようになっています。
背景であっても「幕」なので、パネルに背景を書いた「書き割り」と違い、
アップダウンや振り落としといった方法で早い転換ができるため、
スピードを重視した演出の作品に多く用いられるようです。

また、同じように背景が描かれた幕に「ドロップ」と呼ばれるものがあります。
こちらは映画の世界からきたもので、
舞台演劇の背景よりリアルで写真のような絵が描かれているものを指します。
最近は舞台演劇で使われることもありますが、
値段が高い上、管理も大変なのであまりお目にかかることはありません。

これら背景として使う幕は、
他の幕と違い、異なる作品で使い回すことが難しいもの。
しかし、ネット上では中古の販売やレンタルなども見かけますので
関係者の皆様、上演の際は探してみると良いかもしれませんね。

さて次回は「振り落とし」という用語をお届けしようと思っとります。
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取り上げて欲しい「演劇用語」募集中!


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あとがき

来年公開予定のハリウッド映画「ワイルドスピード」の第3弾に
北川景子がキャスティングされたそうです。
北川景子は19歳。俳優としての活動はまだ少なく、
マスコミでは「無名の新人抜擢」と報じられています。

それにしてもここ数年、ハリウッド超大作でも
キル・ビル」「ラスト サムライ」など日本人俳優の出演がありましたし、
海外映画出演もあまりニュースにならないくらい増えてきましたね。

しかし他のジャンルに比べ、
海外での俳優の活躍は国内であまり話題にならないのが不思議です。
外国で知られる日本人俳優と言えば
マコ・イワマツ、早川雪州、サニー千葉などが挙げられると思いますが
若い方など、ほとんどご存じないのではないでしょうか?

昨年は、渡辺謙がアカデミー賞助演男優賞にノミネート、話題になりましたが
1958年には、ナンシー梅木が助演女優賞を受賞しています。
これが日本人俳優唯一のオスカー受賞なのですが、皆さんご存じでしょうか?
周知の事でないのは昔の事だから、と言いたいところですが
アカデミー名誉賞を受賞した黒澤明の「羅生門」は1952年。
こちらは今後も観続けられるであろう名作になっていますよね。

結局俳優は、実力や評価より、人気や集客力が問われている感じですよね。
いくら海外で評価されても、俳優として演技力が優れていても
日本で人気や知名度がなければマスコミにはあまり取り上げられません。
自然に、映画や舞台で主役を張るのはテレビで人気のタレントが増え、
故に作品としての質が落ちていっているように思えます。

最近は、スター不在でもおもしろいと言われる作品はヒットしていますし、
逆にスター勢揃いでも駄作はコケているような印象があります。
これだけ情報が溢れる昨今、人気タレント固定客狙いのキャスティングは
逆に作品の寿命を縮めることにつながっているように思いますし、
少しずつでも作品・実力主義の形態に移行していくべきかもしれませんね。

                              kantaro
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