シナリオクラブ(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-12-6 安藤ビル5F、代表竹森利恵)主催の
第六回発表会が武蔵野芸能劇場 9月28日(日)に 開催いたします。
演目は「岸田國士の短篇集たち」、演出は、世界的な舞台演出家 蜷川幸雄氏の舞台に数多く出演している俳優の清家栄一氏となります。
シナリオクラブは現役俳優がレクチャーをしてくれる、舞台台本やシナリオを読みあう、
主婦や会社員、シニアの方々などが集まるカルチャークラブです。
俳優と共演しながら、人生を何度でも楽しむ女性たち。
物語というもう一つの人生
あの時、あの道を選ばなかったら、今頃自分はどうなっていたのだろう?
誰しもが、一度は考えてしまう、究極の疑問。今の自分には、今の自分しかない。それが現実だ。
ところが、全く違う人生や生活を一瞬でも味わうことができたら?
俳優やタレントの仕事をついついうらやましく感じてしまうのは、それを味わうことができるからかもしれない。
それを気軽に楽しんでみようというのが、このシナリオクラブ。
東京で「住みたい街No1」の吉祥寺。シナリオクラブは、吉祥寺の中心にある商店街サンロードの端のビル5Fにある。何の変哲もないビルのドアを開けると、白を基調としたおしゃれで快適な空間が広がる。
そこで、繰り広げられているのは、舞台台本やシナリオを読みあうカルチャークラブ。
ところが、これがただの朗読会ではない。また、よくある俳優養成所でもない。
普通の主婦や仕事を終えた会社員、またはシニアの方々(10代から80代の方まで)が参加し、気ままに台本を選んで配役し、読みあうのだが、なんと、有名な舞台に出演中の俳優たちが共演してくれる。
その俳優陣は、蜷川幸雄氏の舞台では名脇役を務めている面々や、故森光子氏の「放浪記」で十数年共演し続けた俳優など、実力たっぷり。
参加者は、 ジュリエットやリア王、殺し屋や、関西のおばはん。その時その時で自分とは全く違うキャラクターになりながら、叫んだり泣いたり喜んだり・・。
アドバイザーを務める俳優たちは、相手役として、見事な演技を自分のために披露してくれる。
演技指導ではない、これはあくまで「共演」。
非日常的な90分があっという間に過ぎていく。まさしく贅沢な時間そのものだ。
「終了した後、気持ちが高揚されている方も多いので、少しクールダウンしてから帰っていただくように心がけています。」とスタッフ。
温かいお茶と、楽しい会話も楽しみのひとつ。
この魅力にすっかり取りつかれた人々が、東京や関東圏だけでなく、日本中からやってくるという。
日本の心をシナリオクラブが描く
そのシナリオクラブの会員による発表会が9月28日(日)武蔵野芸能劇場で開催される。
演目は 「岸田國士の短篇集たち」。
演出は、あの世界的な舞台演出家 蜷川幸雄氏の舞台に一番たくさん出演している俳優の清家栄一氏。
「僕は、役者なので演出家ではないのですが・・。」と言いながら、
蜷川演劇を一番体得している清家氏ならではの才能が光る。
ただし、このシナリオクラブの演出は、有名演出家でもなかなか難しい条件がある。
それは、出演者すべてが主役であること。
清家氏によると「皆さん、すべての方が、自分の人生では主役です。
自分自身ではない、他人の人生を味わい、そして演じることを楽しんでいます。
そのためには、一人一人全員が、絶対に主役でなければならないのです。」
前回の演目は、「王女メディア」。なんと主役のメディア役は23人だったとのこと。
同じ場面に、何人ものメディアが登場しながら、見事に一つの作品として完成。
王女メディアは、献身的につくした夫に裏切られ、怒りのあまり自分の愛する子供を使って夫に復讐するという壮絶なギリシア悲劇。23人のメディアの、恨みと悲しみのセリフは想像を絶するものだった。
観劇した男性は、「あまりの迫力に圧倒されました。」とのこと。
今回の「岸田國士の短篇集たち」の見どころについて、清家氏は、
「今回は、短編集です。2部に分かれているから前回みたいなことはないですけどね。笑」
「大正時代を舞台にした日常の物語だけれど、シナリオクラブならではの、小粋でドラマチックな感じに仕上がっています。見に来ていただいた方に、これが素人の面白さだと伝えたいですね。」
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シナリオクラブ 第6回発表会 「岸田國士の短篇集たち」日時:2014年9月28日(日)
第1部 11:00開場 11:30開演
第2部 14:00開場 14:30開演
主催:一般社団法人アナザーライフ協会
場所:武蔵野芸能劇場(JR三鷹駅 北口徒歩1分)
入場:無料
http://www.scenarioclub.jp/