原作/B・ブレヒト 構成・演出/中島諒人 翻訳/谷川道子
二月は毎年、鳥の劇場の新作発表の時期です。冬の寒い稽古場で集中して練り上げた作品をお披露目いたします。今回は紀元前6世紀のギリシャ悲劇の傑作をベースにした現代劇。2017年に公演した『三文オペラ』の作者でもあるブレヒトによる台本で、現代政治について考える作品です。冬公演恒例の宿泊プラン、お弁当などにもご期待ください。どんな大雪でもやります。安心してご来場を。
日時
2月19日(水)・20日(木)・22日(土)・23日(日)・24日(月・休)・25日(火)
13:30開演 アフタートークあり
※22日(土)・23日(日)は上演&アフタートーク後に戯曲講座も行います。
会場
鳥の劇場(鳥取県鳥取市鹿野1812-1)
物語
国家権力が作った法律と、人間が本来持っている親愛の情のぶつかり合いを描いた傑作が、ソポクレス『アンティゴネー』。ドイツの劇作家ブレヒトは、第二次世界大戦のあと、それに基づく改作を発表した。同じような物語でありながら、改作では大衆に焦点が向けられ、独裁者と移り気な大衆の関係、そして個人の抵抗の困難が浮かび上がる。これはあの時代のドイツの話、そして驚くほどに悲しいほどに今の日本の話。
演出ノート
現代演劇の可能性
演劇には、見えているものを通じて見えないものを想像させる力がある。演劇の舞台空間は限定的、具体的な場なのだが、俳優のエネルギーや舞台美術や照明や音響、そして観客の想像力に支えられて、なんでもない場所はどんな場所にも変容するし、俳優はどんな人にもなれる。見えないものを想像の目で見る、それに基づき考える、自分の中に生まれる感覚になるべく正確な言葉をあてる。それら知的な営みは、素晴らしく人間的な行為。人工知能には絶対に不可能なこと。現代を生きるために必要な力だ。
与えられたものにただ感覚的に喜んだり、不平を言っているだけでは、あるいは無関心でいるだけでは、たいへんなことになってしまう。大事なことを見分け、それについて本当に考えることをしなければ、政治や経済の大きな力を持つ者たちの声に、我々はただ押し流されるだけになる。
国家権力が人間の内面にまで侵食しつつある現在。自由な表現だけでなく、自由な心の動きにまで、何か圧力がかかりつつある。何かたいへんなことが起こるかもしれない。あの時も、気づいたら、もう後戻りできない状況に置かれていたのだ。
中島諒人
出演
齊藤頼陽 中川玲奈 高橋等 中垣直久 安田茉耶 後藤詩織 大川潤子
《上演をもっと多くの方に楽しんでいただくために》
*送迎します
JR鳥取駅、JR浜村駅と鳥の劇場の間の送迎を行います。
無料です。是非ご利用ください。
■JR鳥取駅⇄鳥の劇場 (出発/到着場所:JR鳥取駅南口 フコク生命ビル前)
【行き】 JR鳥取駅 11:15発 (所要時間約45分)
【帰り】 鳥の劇場 15:50発
・22日(土)・23日(日)戯曲講座後
【帰り】 鳥の劇場 17:05発
※当日の終了時間次第で、出発時刻を遅らせる可能性があります。
■JR浜村駅⇄鳥の劇場
【行き】 JR浜村駅 11:45発 / 12:18発 / 12:45発 (所要時間約15分)
【帰り】 鳥の劇場 15:10発 / 15:50発
・22日(土)・23日(日)戯曲講座後
【帰り】 鳥の劇場 17:05発
※当日の終了時間次第で、出発時刻を遅らせる可能性があります。
*託児します
小さいお子さまをお預かりします。 無料です。
※必ず3日前までにご予約をお願いいたします。
*鳥のカフェがあります
上演の前後にコーヒーや各種ソフトドリンクなどを販売いたします。
café-neeさん特製のドイツ風ランチボックス&スープもございます。ぜひご堪能ください。
*バリアフリーをめざします
障がいのある方にもご覧いただけるよう、適宜対応しております。ご連絡ください。
*字幕あります
セリフが聞こえづらい方のために、 手に持てる小さい“字幕”をご用意いたしております。
*English Subtitles available
セリフの英語訳を自動的に表示するipodをご用意しています。
Programmes are available with English subtitles which automatically appear on iPod screen.
ご予約・お問い合わせ
大人:2,000円/18歳以下:500円/中学生以下無料
料金はご来場時にお支払いください。
チケット、ランチボックス、戯曲講座のご予約は、電話、ウェブ、電子メールでお受けします。
電話/0857-84-3268
電子メール/
ticket@birdtheatre.org