シリーズ[舞台芸術のクリティック]は、演劇やダンスなどの批評を実践していく講座です。
ここでいう「批評」とは、単に作品の良し悪しを裁定したり、芸術を材料に使って思想や主張を展開したりするようなものではありません。他者の表現に接して、自分なりに感じたこと、考えたことを、また別のかたちで、別の他者へ向けて発信していく。その営みをひとまず「批評」と呼ぶことにします。もちろん、現代芸術において創作と批評は表裏一体のものです。創造的な視点で舞台芸術を捉えなおすために、受講者の積極的な発言や議論を期待します。
今回の[舞台芸術のクリティック]は「舞台を読む」と「批評を書く」の二部構成で開講します。
まず第一部の「舞台を読む」では、舞台作品を分析的に読み解く視点や方法を習得するためのレクチャーを行い、「舞台を読む」とはどういうことかを多角的に検証すると同時に、現在の舞台芸術をめぐる主要な問題について考察します。
その上で第二部の「批評を書く」では、実際に批評を書いて、その講評やディスカッションを中心に進めていきます。単なる印象や感想にとどまらない「批評」のあり方を探っていきます。
舞台芸術に対する視野を拡げることで、観劇体験をより豊かなものにしたいと思っている方、演劇批評やダンス批評を書いていきたいと考えている方、舞台芸術に関する意見交換の場を持ちたい方など、幅広い受講者の参加を歓迎します。
日程:
(1)舞台を読む1「『批評』へのアプローチ」
8月30日(日)14時~16時
講師:八角聡仁、森山直人
(2)舞台を読む2「『演劇史』をどうとらえるか」
9月5日(土)14時~16時
講師:森山直人
(3)舞台を読む3「記憶と歴史をめぐる演劇」
9月27日(日) 14時~16時
講師:高橋宏幸
(4)批評を書く1「対象作品自由」
10月24日(土)14時~17時
講師:八角聡仁、森山直人
(5)批評を書く2「『Needles and Opium 針とアヘン ~マイルス・デイヴィスとジャン・コクトーの幻影~』/現代能楽集Ⅷ『道玄坂綺譚』」
※上記2作品のうち、いずれかをお選びいただき、批評をお書きいただきます。
11月29日(日)14時~17時
講師:八角聡仁、高橋宏幸
※各回の内容は進行状況等に応じて変更となる可能性がございます。
※《後期》は12月以降の実施を予定しています。
場所:世田谷文化生活情報センターワークショップルーム及びセミナールーム(三軒茶屋駅前キャロットタワー4階・5階)、世田谷パブリックシアター稽古場
参加費:
《前期》4,000円(全5回)
※受講初日に会場にてご精算いただきます。
募集人数:20名程度
※先着順に受付いたします。定員に達し次第、受付を終了いたしますので、あらかじめご了承ください。
申込方法はこちら
http://setagaya-pt.jp/workshop/2015/08/19.html