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『荷風幻像』 老愁は葉の如く~
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『荷風幻像』 老愁は葉の如く~
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投稿日時 2010/12/10 10:20 | 最終変更
文豪永井荷風は東京麻布の偏奇館と称した閑静な住居で、優雅な独身生活を満喫していました。東京大空襲ですべてを焼かれ、各地を逃げ回って、昭和21年1月、ボロボロの精神状態で我が街市川に逃れてきました。時に67歳。 戦後すぐに発表された数々の小説は爆発的に売れて、一大流行作家となり荷風ブームを呼び起こしました。でもそれらは偏奇館時代にこつこつと書き溜めていたもの、戦後の荷風にはもう作品を書く気力など残ってはいませんでした。 市川市で1,2位を争う高額納税者であった荷風さんは、また偏屈でケチで助兵衛でエゴイスト丸出しの嫌われ爺と化していました。 当時の市川の風土や光景には作家を慰める力があったのでしょう。「葛飾土産」という散策記を書き上げ、短編をものして、いつしか元気を取り戻した荷風さんは、大好きだった浅草通いを再開します。それも雨がふろうが槍が降ろうが、毎日毎晩、79歳でなくなるまでの13年間の変わることのない余生を送ることになるのです。
12日(日) 13時と16時30分 両国駅前の江戸東京博物館ホール 18日(土) 14時 19日(日) 13時 市川グリーンスタジオ チケット 1500円 問合せ先 「市川の永井荷風」上演委員会 TEL/FAX047-393-2941
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