鳥の劇場2018年度プログラム〈試みるプログラム〉若手演劇人の作品向上、社会との関係づくり支援事業 『呉将軍の足の爪』+『若手俳優による研修発表』
2017年からスタートした若手演劇人育成企画です。滞在制作と公演を行う「作品向上支援」、研修を通して演劇人としての社会とのかかわり方について考え、具体的な事業を立案し発表する「社会との関係づくり支援」を二本柱としています。今回は5月に鳥の劇場で滞在制作を行い、10月の「BeSeTo演劇祭」において韓国光州で上演し好評を得た、岩澤哲野演出の『呉将軍の足の爪』の上演。その後に若手俳優による研修の成果発表を行います。
『呉将軍の足の爪』
鳥取でのリーディングに始まり、韓国での上演を無事に終え、日本に帰ってきました。
まずは鳥取での立ち上げから始まった今作をこうしてまた鳥取に持ち帰れることを大変うれしく思っております。そのうえで、韓国での上演を終えた今作が日本のお客さんにどう伝わるのか、とても楽しみです。
“戦争”は今、特に他人事ではなくなっているように感じます。知識として得た過去の悲劇が今、生きている中で実感できる部分があります。
『呉将軍の足の爪』には人間の根源的な“生”に対する組織の暴力が描かれていますが、これは決して過去のことではなく、僕らにとって今でも充分に実感 できることなのだと思うのです。
韓国は今、戦争を終えようとしています。大きな一歩を歩もうとしています。戦後73年、戦争を放棄した日本はこれからどこに歩みを進めていくのでしょうか。
人は形を変えて悲劇を繰り返しますが、僕らの役割はいつだってそれに対して抗い続ける事なのだと思う訳です。
皆様とこの作品を通して有意義な時間を共有できましたら幸いです。ご来場お待ちしております。
libido: 代表・演出家 岩澤哲野
作:朴祚烈(パク・ジョヨル) 演出:岩澤哲野(libido:)
出演:稲川悟史 大蔵麻月(白昼夢) 大橋悠太 緒方壮哉 杉山賢 鈴木正也 永瀬泰生(隣屋) 原田つむぎ(東京デスロック)
音楽・演出助手:三浦雨林(隣屋/青年団) 美術:角浜有香
映像:松尾祐樹(空白バカボン) 衣装:永瀬泰生(隣屋) 原田つむぎ(東京デスロック)
音響:櫻内憧海 照明:高瀬勇佑(RISE) 舞台監督:熊本進 制作:本郷麻衣
あらすじ
貧しい小作人の一人息子として生まれた呉将軍は、おっ母と牛とともに日々のどかに暮らしていた。ある日、将軍のもとに召集令状が届く。将軍は恋人コップンに知らせに行き、入隊する前にと結ばれる。すぐに訓練所に入った呉将軍二等兵だが、問題ばかり起こしてしまう。しかし戦況は厳しく、訓練期間を短縮して前線に送られることになる。前線に送られる前夜、兵たちはみな遺体が見つからない場合に備え、髪の毛と爪を切るよう命じられるのであった…
『若手俳優による研修発表』
11月26日~12日2日の7日間若い世代の俳優を対象に、俳優としてのスキルを活かして社会とどのように関係を築いていくかについて、議論や研修、WS事業見学・体験、事業の立案を行います。最終日には岩澤さんの作品の上演後、観客の皆さんと研修の成果を共有します。
講師:鳥の劇場芸術監督中島諒人 鳥の劇場の俳優たち
研修期間:2018年11月26日(月)~12月1日(土)
日時:2018年12月2日(日)[上演]14:00~ [発表]16:00~18:00
会場:鳥の劇場 (鳥取市鹿野町鹿野1812-1)
チケット料金: 大人1,500円 高校生以下無料
ご予約・お問い合わせ
鳥の劇場
〒689-0405 鳥取県鳥取市鹿野町鹿野1812-1 電話・ファックス:(0857)84-3268 電子メール:
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